時々長いことを呟く場所。

普段はついったで呟いてるけど入りきらなそうな時の場所。

車の免許持ってない人がドラマとカレンダーの影響で奥能登に旅行に行った話③【最終日:和倉温泉】

NHK夜ドラ「ラジオスター」というドラマが、2026年の3月末から5月にかけて放送していました。私の推し、甲斐翔真さんの久しぶりのドラマレギュラーということでワクワクしながら見たのですが、それがきっかけでうっかり奥能登旅行に行ってしまった話です。

 

 

長いので記事を分けています。これは2泊3日の旅行中、最終日3日目の記事です。

1日目の記事はこちら。町野町が中心です。きっかけなどもこちらから。↓

tasms.hatenablog.jp

 

2日目の記事はこちら。珠洲市で風呂入りました。↓

tasms.hatenablog.jp

 

※全て2026年5月時点の情報です。
復興のさなか、刻一刻と状況が変化している地域ですので、事前リサーチは念入りにすることをお勧めします。


3日目(5/17 日)【甲斐翔真くん2026年度カレンダー撮影地巡礼:和倉温泉】

☆目的地

 ・のと鉄道西岸駅

 ・和倉温泉(のぶ寿し、能登ミルク、シロネコの団子)

 

08:49 穴水駅発(のと鉄道七尾行き)→ 09:05 西岸駅着
09:52 西岸駅発(のと鉄道七尾行き)→ 10:15 和倉温泉駅着
14:27 和倉温泉駅発(のと鉄道穴水行き)→ 15:02 穴水駅着
15:29 穴水駅発(輪島特急線)→ 15:49 のと里山空港着
17:05 のと里山空港発(ANA750)→ 18:15 羽田空港着

 

寝落ちから目覚めて最初に思う。「いや寒くね?」

そう、ここはコンテナホテル。外気に左右されるのは昨日理解済。にもかかわらず寝落ちした。空調は冷房。外気が下がり切った後の朝。そりゃ寒いわ。

 

まあでも今日も変に寝落ちしたおかげで早めに起きられました。ほんとこれダメだと思う。(普段も良く寝落ちしてる)

 

ラジオスターの巡礼地はだいたい回ったので、今日はもう一つの目的。ラジオスターの海野リクト役、私の推し、甲斐翔真くんがドラマを録っていた時期に能登で撮った今年度のカレンダー。その撮影地を回る旅です。

 

カレンダー推しの事務所の公式通販で売ってるからご興味あったら買ってね!(突然の推しの宣伝)

www.asmart.jp

 

撮影地はカレンダーの奥付によると、「巌門」「のぶ寿し」「能登ミルク」「一本松総合運動公園」「シロネコの団子」「のと鉄道・西岸駅」。

そのうち、巌門は観光地ながら今回の旅程だと行きづらそうだったのでパス。運動公園は町野を早いバスで出て行こうか悩んでいましたが、撮ったのが紅葉の時期なので、だったら5月の今行っても全然違う景色だな、でパス。この2つはいずれ輪島を拠点に能登旅行することがあれば検討してみたいですね。

というわけで、残り4つの場所に行きます。4か所のうち3か所食うところだけどまあ気にするな。

 

さて、寝落ちから目覚めてもう一つ気づいたことがありました。

ラジオスターの主題歌が流れる電車接近メロディー。ただし穴水駅はのと鉄道の終点駅。つまり、「出発時間ではなく、前の電車が到着する時間に駅にいなければ聞けない。」

幸い予定より早めに起きられた(というか、なんか起きた)ので、「駅に早く行く」ことを選択しました。マジで穴水、もう来ないかもしれないので(乗り換えで通り過ぎることはあるにしても)

 

それにしても早すぎて前の電車がもうすぐ発車するところだった。

 

ちなみに昨日買った奥能登まるごとフリーきっぷは今日も有効なので、今日の能登での交通費は実質タダです。いや比喩じゃなく。あとで計算したら2日目の交通費がフリーきっぷからはみ出した30円とこの日の1850円、合計で1880円得になってた。すごい。

 

次の電車が来るまで時間があるので、穴水駅の中を探索します。

ホームの使用されていない部分に留置された昔の急行列車「のと恋路号」。以前は近づいて見ることができたようですが、今は留置されている側は立ち入り禁止になってて近づけません。後ろにもう一車両別の電車が見えますが、近づけなかったので正体はわからず。(調べたら過去の資料としては出てきましたが)

 

こっちはたぶん現役の「花咲くいろは」ラッピング車両 写真ないけど「君は放課後インソムニア」のラッピング車両も見ました。

 

        

本当に穴水駅ポケモンだらけ

 

やっぱ一番の推しは? って聞かれたらブイズなんですよ


そうこうしてるうちに次の電車が到着しました。が、何のアナウンスもなく突然ラジオスターの主題歌流れ始めて慌てて録画を始めました。著作権とかあると思うのでここには載せませんが、ワンコーラス全部流してくれてました。というか、あの曲ワンコーラスしか聞いたことないんだけど、それがフルの曲なの?

 

終着駅であり始発駅なので到着した後乗れるようになるのにちょっと時間がかかるようです……と思ってたら豪華な列車が連結されました。何これ。あれですか。震災語り部観光列車ってやつですか。誰も団体待ってませんが。


そのうち乗れるようになったんですが、そちらの豪華車両にもものすごく普通に行けたので写真撮ってたら、しばらくして「お客さん、こちらじゃなくて先頭車両に乗っていただけますか」と言われました。ごめんなさい。でもせめて案内するか最初から貸切って鎖で入れないようにしといてください笑
(撮った写真はそういった経緯で載せませんが、保存して楽しんでいます。若干鉄オタでもあるので。)

 

さて、和倉温泉まで行きますが、その前に西岸駅で途中下車します。カレンダー撮影の聖地、一つ目です。

これは前日に買っておいたのに全く忘れて撮影の機会がなかった西岸駅アクキーなのでここで供養しときます

穴水駅から西岸駅は2駅で着きます。対向車両を待つために少し長く停車していたので、ついでに撮らせてもらいました。3両編成ですが、前述の通り、乗客が乗れるのは1両目の普通車両だけでした。団体客を迎えに行ってるとこなのかな(と言うのはあとで答えが出ましたが後ほど。)

さて。カレンダーだと2、3月の撮影場所、西岸駅です。

今日もとっても天気がいい

 

いろんな作品でモデルとして登場しているらしく、これは「花咲くいろは」というアニメがこの駅を「湯乃鷺駅」のモデルとしたことから設置された架空の駅名標。寂れ具合も含めて「再現」されているそうです。すごい。待合室にはこの花咲くいろはと、「君は放課後インソムニア」という漫画のファンのためのコミュニケーションノートもありました。ラブライブの冊子もあったりして、結構いろんな作品に登場してるのかな。

 

が、私の目当ては翔真くんのカレンダーなんです。(なのでコミュニケーションノートは読むだけにしておきました)

なおこっちが本物の駅名標。

 

 

カレンダーの表紙以外は肖像権とか著作権とかが絡んでくると思うのでカレンダーなしの写真に留めますが、このベンチは2月の写真で座ってたベンチ。本物だ……

 

 

3月の写真はこれどういうことなの? って思ってたけど、こういうことだった。ホームから下がったその先が通路になってるんですね。

 

西岸駅のホームはとても長いです。どうやら国鉄時代の名残だそうですが、情報が定かではありません。ただ現在は、1両または2両の電車しか止まらず(先ほどの写真の観光列車系はこの駅では乗降しません)2両の場合も1両目からのみの乗車となるため、長いホームが活用されることはほとんどありません。

 

(1枚目がホームの端まで歩いて撮ったもの、2枚目は乗降場所からそこを振り返ったもの)

 

線路と同じ高さに降りる場所は、こうなっています。時間が不安だったので対面ホームには行きませんでしたが、行っても良かったかも。

 

せっかくなので推しと同じ場所に座って、朝ご飯を食べました。たぶん何人かのShoumyと同じ場所に座ってることになるんだなとも思いながら笑(※Shoumyという言葉の意味は一日目の記事を見てね)
朝ご飯は、昨日道の駅すずなりで買ってきた太鼓饅頭と、一昨日町野で買ったこめとわとベーグルさんの抹茶スコーン、あと曽々木海岸の自販機で買った缶コーヒー。缶コーヒー、買った後ホテルの冷蔵庫に放置され、果てはこうしてチェックアウトで持ち出されたんですが、ようやく消費する時が来ました笑(ゴミは持ち帰ろうと思ったんですが、出たところに自販機があって缶のごみ箱があったので、缶だけはありがたくそこに捨てさせていただきました。他のものはビニール袋に入れてバッグの中へ。分別大事。というかこのビニール袋が後で私を救う。)

 

駅の近くで作業してる方を見かけましたが、駅には私しかいなくて、すごくのどか。

 

駅の周りはこんな感じ。駅にはいくつかの行き先への案内板もあったけど、いまそこがあるのかはわからない。

   

そういえばまちのラジオでお話ししてる時に「こないだ常盤さんが西岸駅にお花植えに来たんだって」って聞いたんですが、ここのことかな。

さくらさんだなあ。

 

のと鉄道の運賃表は待合室に貼ってありました。駅名に別名がついてるの、面白いな。(演劇ロマン駅って何?? と思ったんですが、能登演劇堂の最寄り駅だそうです)

50分弱どうしようと思ってたんですが、意外と踏切の音が聞こえた瞬間に「えっもう?」となりました。面白かった。立ち寄れてよかったです。ちなみに接近メロディーはこの駅にはありません。無人駅だからね。

(たぶん)ツツジ。綺麗だった。

車内精算なので、始発駅以外では整理券が出ます。フリーきっぷとはいえ整理券は取るのが決まりです。さて、先に進みましょう。にしても駅名が書いてある整理券って初めて見た。

 

  

ちょいちょいやせいのポケモンが現れるのと鉄道(野生ではない)

 

やせい の こいのぼり が あらわれた(野生ではない)

どこの駅か忘れましたが(時刻表見る限り田鶴浜かな?)対向車両待ちをしてたら、さっきの観光列車が向こうのホームに来ました。さっき私が乗ってた電車で七尾まで行って、戻ってきたやつかな。ディズニーランドで汽車が通った時みたいなはしゃぎっぷりで思わず手を振り合いました。

 

西岸駅から20分ちょっとで、和倉温泉駅へ。本日の目的地が固まっている場所です。

 

 

能登に降り立ってから初めて見るJRの車両だー!?

 

和倉温泉駅はのと鉄道の駅であると同時に、JR西日本の駅でもあります。元々のと鉄道の線路等の施設はJR西日本の持ち物。のと鉄道はそれを有償で借り受けて営業している、という形態です。和倉温泉駅にJRの普通列車は来ませんが、特急列車は運行していて、たまたまそれに出会った、と言う話。(2年前まではサンダーバードもこの駅まで乗り入れていたらしいですが……新幹線ができると、新幹線の恩恵を受けない地域にも影響があるんだな……)

 

和倉温泉駅には観光案内所があって、有料で荷物を預かってくれるので、利用しない手はありません。荷物を預かってほしいと頼むと「15時半までですが……」と申し訳なさそうな確認をされましたが、大丈夫です、時間も、500円かかることもリサーチ済です笑

衣類とか詰め込んでたリュックを預かってもらいました。言い忘れてたんですけど私1日目はずっと背負ってたんですよ。無印良品の肩の負担を軽くするリュックすごい。ただ家に帰った瞬間に身体が重くなりましたけど。さすがに。(さっきからなんか宣伝続いてますけどアフェリエイトとかは一切ついてないです)

 

そして和倉温泉駅の観光案内所でも発見したラジオスターのポスター

 

待合室で少し予定を確認したりしてから出発。途中地元のスーパーに吸い込まれつつ笑 最初の目的地に向かいます。観光地でもやっぱり解体作業やってたり、更地があったりはする。

 

推しが訪れてなかったら絶対敷居をまたぐ勇気が出ない門構え

 

カレンダー5月、のぶ寿しさん。予約はいくつか入っていたみたいですが、飛び込みの一人客は私だけ。それはそう。カウンターに通されました。カウンターと言っても廊下を少し通った、庭が向こうに見える場所。

 

  

推しがカレンダーの写真で食べてた海鮮すし丼! ……と私が勝手に追加した冷酒!笑(遊穂という日本酒でした。美味しかった)

 

値段は高いけどそれだけの味がする。カウンターだったので板前さんが目の前で作ってくださって、「苦手なネタはありませんか?」とかも訊いてくれる。(なんでも行けます!!!! 毒が怖くて食えないふぐ以外は!!!)本来私は想定された客層ではないんだろうけど、サービス行き届いてる。お味噌汁は海老の頭でだし取ってるし、茶わん蒸しにもカニの身が入ってるし、デザートは加賀棒茶のアイス。完璧。幸せ。のんびりいい時間を過ごしました。

あまりに美味しかったので、大好きなバッテラ持ち帰りにしようかめちゃくちゃ悩んだんですが、さすがに良いお寿司屋さん価格だったので諦めました。今度また東京駅で押し寿司弁当買おう。(賞味期限が長いので夜出発する遠征での次の日の朝ご飯に出来て便利)

 

ちなみに、和倉温泉駅からこののぶ寿しまでも、のぶ寿しから次の目的地までも、徒歩15分ほどかかります。15分くらいなら当然歩ける、と私は思ってるんですけど、実際のところどうなんですかね。車の免許持ってる人に「15分歩くの!?」と言われたことがあるので。まあでもこの記事免許持ってない人向けに書いてあるので、15分が長いと思う免許保持者の方はレンタカー借りてください笑

 

さて、次の場所に行きます。通りすがりの電器店からスピッツの昔の曲が流れてきて思わず歌いながら道歩いたりするくらい人とすれ違わなかったのです、が。

 

徒歩15分、能登ミルク。カレンダー6~8月。

……どっからこんなに人が湧いてきたの、ってくらい混んでた。暑いから?

 

窓はおそらく日差しが強いためブラインドが下りてた

 

でも行列は別にしてるわけではなかったので、予定通り。めちゃくちゃ迷惑な客を承知でカレンダー見せて「この人が何食べてるかわかりますか」って訊いたら「私ちょっとその日はいなくてごめんなさいね」と言われた。いやこちらこそごめんなさい。

それなら自分の食べたいモノ食べるのが一番なので、能登ミルクと加賀棒茶。

カレンダーで推しが座ってるベンチに座って食べました。何人かのShoumyと同じ(以下同文)

外にいることが苦痛なわけではないけど、それなりに日差しが強くなってる12時過ぎ、ちょうどいい感じに染みわたりました。美味しかった。

和倉温泉の現在営業しているホテルは海沿いに集中しています。それでも震災前よりはかなり少なくなりましたが。ただ、おそらく足湯がポケモンとコラボしはじめたりしてるので、海沿いは客足が戻ってきてるのかな、と考えていました。……そういえばポケモンのコラボ足湯ってどこだっけ(この時に思い出した)

 

さて。次の目的地はすぐ近くなんですが、その前に。

 

カレンダー全然関係ないけど調べてた時に知ってテンション上がったので湯元の広場で温泉卵作るよ!(卵はこの広場から後ろ振り向いた先にあるスーパーにネットに入って売ってました。4個入りが多かったけど2個入りがあって助かった)

 

卵ここに入れてね、って言わんばかりのかごがあるので、そこに入れて待ちます。約15分。……お湯、わかると思うけどめちゃくちゃ熱湯なので、出来れば紐かなんか持ってって、入れる前にネットに括っておくことをお勧めします。私は取り出すのにめちゃめちゃ苦労した(日傘の柄でなんとか寄せて取り出した)

 

ベンチでさっそくひとつ割って食べました。綺麗に食べるの難しいけど人が少ないからまあいいでしょう。殻はさっき朝ご飯の残骸入れたビニール袋に入れました。いやごみ袋持ってるの便利だわやっぱり。

うまく温泉卵出来てて嬉しかったです。美味しかった!

 

さて、カレンダー巡礼に戻ります。温泉卵作ってたのはこの店が空くのを待ってたのもありました。

シロネコの団子。カレンダー1月。湯元の広場の向かいにあります。

推しがカレンダーで食べてたプレーンはマスト……しかしみたらしも捨てがたい……こしあんも食べたい……というわけで、

 

「プレーンとみたらしを持ち帰りでください。あとこしあんとアイスコーヒーここで食べていきます」

 

せっかくの旅行なので食べたいものは食べましょう。バッテラ我慢したんだし。

 

団子は注文後に焼いてくれるので、ぱりっと焼き目がつきます。甘じょっぱくて、それがあんこと合っておいしい。アイスコーヒーもすっきりして美味しかった。今までの経緯からバレバレのように私はコーヒー牛乳がめちゃくちゃ好きなコーヒーには砂糖とミルク派なんですけど、もしかして私実はブラックのアイスコーヒー意外に苦手じゃない?

うまいこと客足の谷間を狙えたみたいで、のんびりできました。食べ終わるころに二組くらいお客さんが来たので、ごちそうさまして退店。

 

総湯の足湯が出てればよかったんですが現在は震災の影響で利用できず。ポケモンの足湯(わくらポケモン足湯という名前でした)は微妙に距離があって今から寄ってると電車の時間に間に合うか微妙、あと出来て最初の土日だから混んでそう……ということでそっちも断念。駅に戻ることにします。目的は達成した。

 

なお、来た道戻ってったら能登ミルク大行列になってた。危なかった。

 

あとなんか道中気になったし観光客っぽいこと食うことしかしてないので、途中にひっそり案内があった横綱輪島の碑も見てきた(裏には活躍の足跡が刻まれてるそうですがそこまでは見なかった……)

 

預けてた荷物を引き取って、再びのと鉄道へ。

旅の中で唯一見たJRの駅名標

 

駅で電車を待ってたら突然曲が鳴り始めました。あとで調べたら「和倉音頭」という地元の曲だそうです。1分くらい流れてました。アナウンスはありませんでした。のと鉄道、そういう仕様?

 

何はともあれ、目的の電車に無事乗車。

カレンダーの所在地がことごとく「七尾市」だったので最初に組んだ旅程では七尾まで行ってしまうところでした。所在地確認本当に大事なので旅行する時は気を付けてね。この先AIがちゃんと旅程組んでくれることになっても最後は自分の目で地図確認しようね。

 

穴水駅まで戻ってきました。

おそらく最後のラジオスターのポスター

昨日スーパーで買った加賀棒茶を持ち歩いてたんですが、暑さで飲み切ってしまったので穴水駅の売店ではとむぎ茶を購入。……こんな近くに地元茶あったじゃん。(※ただ、どこもそうですが、売店閉店が早くてなかなか寄る時間がない)

ついでにお土産類も最後ここで購入しました。昨日の様子だと空港では時間がなさそうだったので。

 

昼の穴水駅、人はちょいちょいいましたが、空港行きのバスに乗る人は少なかったです。駐車場には車がたくさん止まってた。やっぱ車社会なんだな。「車なしだけど一人旅したい」需要は、これから地方とはますます合わなくなってくだろうなあ。

一人旅が好きです。こうやって、自分の自由に旅程組んで、好きなように過ごせるので。でも車持ってる人達とか、団体客の方がお金落としてくれるのも、たぶん事実なんですよね。一人旅自由な分、ご飯スーパーの惣菜やコンビニで済ませちゃったりして地元の店に還元しきれなかったりするし、わさわさお土産買ったりしないし、特に私みたいに車じゃない身一つの旅行だと持つ量にも限界があって、移動時の気温とかも気にするので、生モノもなかなか買えないし、交通の制約はあるから車と違って行ける場所の総数もどうしても少なくなってくる。

それでも、こういう旅が私は好きで、こういうのが合ってるんですよ。気楽で、楽しくて。

 

のと里山空港に到着したら案の定「この後保安検査場混みあいますのでお早めに」アナウンスが流れていました。売店ちょこっと覗きましたが、まあいいか、と思って、空いてるうちに保安検査場を通過。

ちなみに、のと里山空港には保安検査場通過後は売店はありません。自動販売機がひとつあるくらい、あとはなんか無人でクッキーが売られてた。その程度。その代わり暇つぶしに読んでねとばかりに漫画がずらっと並んでいました。あみだ湯か。

 

そんな中早く入ったおかげで窓に面したテーブル付きの席を確保できたので、……何ご飯だ? あんなに食べたのに? というツッコミは無視してとりあえず腹ごしらえします。充電もできた。助かる。

 

さっき買ったシロネコの団子のプレーンとみたらし、あと作った温泉卵のもう一個。プレーンの団子、思った以上に美味しかった。が、水分持ってかれてさっき買ったはとむぎ茶が爆速で消えたので、

 

道の駅すずなりで買った能登の水登場。まさか役に立つとは。

 

 

飛行機ずっと見られて全然飽きなかったです。どこかでお弁当か何か買って、早めに保安検査場通過しちゃって、こうやって搭乗待つのもいいと思います。ただ、空弁売ってなかったと思うので空港はアテにするな。事前に調達しとけ。

 

さて、出発です。ありがとうな能登。また会う日まで。

 

帰りの飛行機は通常のドリンクサービスがあったので、コンソメスープと、あと頼んだ時ちょうど切れたから他の飲み物も良ければ、と言われて遠慮なくコーヒー頼んで飲んでたら、

あっという間に東京到着。早い。

 

 

飛行機いっぱいある! ターミナルでけえ! 羽田だ!

 

というわけで、能登旅行は終わりました。この日の歩数は羽田到着時点で13900歩。お疲れ様でした。

 

旅を終えて

旅の中で一番心配していたのは「どこかの交通機関が遅れたらどうしよう」でしたが、それはなく順調に行きました(さすがに金沢方面から来るバスが数分遅れたりはしましたが、それはもういつものことみたいで、許容範囲内)。道も幹線道路は取り敢えず走れるようになってて、ただ特に海沿いの道はまだがたがたしてて走りにくそう。正直なところ、県外から来た人レンタカー借りたとして走れるのかな? とは思う。

 

車が便利なのは重々承知なんですけれど、免許を持たないことを若い頃に選択した私にとっては、公共交通機関が走っているところが行けるところですし、誰かの旅程に縛られたくないから一人旅以外の選択肢はあまり持っていません。だから、能登は今現在は私にとって「行けるところ」で良かった。でももしかしたらこれから、行けない場所になっていくのかもしれない。そういった意味では、今ドラマとカレンダーに背中を押されて行けたこと自体も、本当に良かったと思っています。実は「コンビニのない町」に自分から旅行に行こうと思ったのは初めてでした。それだけの魅力がある土地で、それが画面からも滲み出ていたから、ドラマを見て行きたい気持ちが沸き上がってきたのだと思います。

 

たぶん1年後とかでもまた景色を変える町だと思います。いい方向へ向かっていきますように。能登に行けてよかったし、そのきっかけをもらえてよかった。お世話になった方々、そういうきっかけを遠くからくださった方々、ありがとうございました。

あ、結局食べきれなかったお菓子類は仕事中にちょこちょこ食べてます。みんな美味しい。あと、2日目に買って飲まなかった日本酒の小瓶は、今度大阪遠征する時に新幹線の中で飲みます笑 楽しみだな。

 

車の免許持ってない人がドラマとカレンダーの影響で奥能登に旅行に行った話②【2日目:珠洲市】

NHK夜ドラ「ラジオスター」というドラマが、2026年の3月末から5月にかけて放送していました。私の推し、甲斐翔真さんの久しぶりのドラマレギュラーということでワクワクしながら見たのですが、それがきっかけでうっかり奥能登旅行に行ってしまった話です。

 

長いので記事を分けています。これは2泊3日の旅行中、2日目の記事です。

1日目の記事はこちら。町野町が中心です。きっかけなどもこちらから。↓

tasms.hatenablog.jp

 

※全て2026年5月時点の情報です。
復興のさなか、刻一刻と状況が変化している地域ですので、事前リサーチは念入りにすることをお勧めします。


2日目(5/16 土)【ラジオスター巡礼2:珠洲市】

☆目的地

 ・海浜あみだ湯

 

9:14 穴水駅前発(北陸鉄道バス輪島特急線)→ 09:34 のと里山空港着
10:10 のと里山空港発(北陸鉄道バス穴水珠洲C線)→ 11:03 すずなり館前着
16:33 すずなり館前発(北陸鉄道バス穴水珠洲C線)→ 17:28 のと里山空港着
17:45 のと里山空港発(北陸鉄道バス輪島特急線)→ 18:00 穴水駅前着

 

寝落ちから目覚めて最初に思う。「ご飯どっかで買って帰ってこよう」

というのも、基本的に遠征する時、お誘いがない限りは晩ご飯はホテルで食べるので、今日も外に出る自信がなかった。私はお誘いがなければ夜はホテルでのんびりするのが好きです。(もちろん仲いい人にご飯いこーって言われたら行きます!! って喜んで行くんだけど)

 

さて、朝ごはん。

昨日まちのテラスの和菓子屋さん、吉野屋さんで買ったえがらまんじゅうと草大福と焼き饅頭(えがらまんじゅう綺麗だったのに写真撮るの忘れた、リンク先から見て←)、あともとやスーパーさんで買った谷内のおとうふさんのおぼろ月夜に昨日も使ったサクラ醤油こいくちをかけて、あと前に別のビジネスホテルでもらったものの飲まなくて置いといたら来月で賞味期限切れることに気づいて持ってきたドリップパックのコーヒー笑

結構がっつりおなかいっぱいになりました。美味しかった。

 

こちらは朝ごはんのつもりで買ってきたけどこの時は食べられなかったものたち まあクッキー以外は賞味期限長かったので。こめとわとベーグルさんのお菓子セット(と、まちのラジオのアクスタ)。

 

変な寝方したので意外と朝ゆとりがあって良かったのか悪かったのか。さて、今日もラジオスター聖地巡礼です。

 

穴水駅本当にポケモンがいっぱい

 

今日は電車には乗りませんが、のと鉄道は支払いが電車の中なので、駅構内は改札なしで入れます(ただし穴水駅など大きめの駅では切符売り場があるので切符買って乗ろうね)

時間があったので写真撮りましたが、今日の穴水駅の用事はこれではなく。

奥能登まるごとフリーきっぷ

 

3000円で、奥能登を走る北陸鉄道バス、および能登鉄道全線が2日間乗り放題になります。3000円って高いと思うでしょう。でもなんと今日の旅程だけで元が取れます。しかも明日の旅程でも使える。買わない手はない。

ただし買える場所がめちゃくちゃ少ないので利用の際はよく調べましょう。穴水駅であれば、駅の窓口で毎日日中に買えます。現金のほか、クレカ、iDなどの電子マネーも使えます。能登に来てから初めてiD使った気がする。(と思ったけどあとで思い出した、まちのテラスのこめとわとベーグルさんもiD使えたわ、使ったわ)

なお、輪島で買おうとすると現状では平日しか買えません。事前に、買えるかどうかと利用可能な決済手段を確認するために穴水駅に問い合わせた時に「買う前にどこからかいらっしゃいますか?」と訊かれたのでもしかしたら購入できる営業所がある場所まで行く場合救済措置があるのかもしれない。それぞれの営業所での取り扱いは、実際利用する前に利用したい営業所に問い合わせてください。もちろん営業時間内に普通に買えるのが一番なんですけど。

 

穴水駅にもラジオスターのポストカードたくさん置いてあったので何枚かもらって、ついでにポケモンのスタンプも押した

本日は、珠洲市までおでかけです。バスの時間だけ見ても普通に1時間以上かかります。でも行きたいので仕方がない。

穴水から珠洲への直行便はありません。ですが、乗り継ぎが考えられているダイヤになっているので、それを利用すれば割とスムーズにたどり着けます。

ただし記事の最初に書いた時間のバスを逃すと珠洲に着くのが夕方になります。くれぐれも遅れないように。(あと、旅行する時点での時刻表をちゃんと確認してください)

 

まずは、穴水駅からのと里山空港へ向かいます。

穴水駅でバスを待ってたら突然ラジオスターの主題歌が聞こえてきて、そうだった、この駅の電車接近メロディーこの曲だったんだ、明日聴こう、と思いつつ。でも電車この時間だったっけ? と思ったのは、まあ明日。バスが来たので、空港へ向かいます。

 

飛行機は1日2往復しかないのと里山空港ですが、バスターミナル、道の駅としても機能しています。駐車場にはプレハブの飲食施設もあります。この時は営業時間がちょっと微妙すぎて行けませんでしたが。

今日も元気に2往復(羽田から飛行機が来る→その飛行機が羽田に帰る、を2回繰り返す2往復のようです)

 

乗り継ぎの便まで30分ほどあったので、ここで調べて食べたいと思っていた1階売店のソフトクリーム。

牧場のソフトクリームですか? くらいにミルク成分が濃くてめちゃくちゃ美味しい。能登空港に赴いた際は是非。

 

さらに時間があったので空港内も探索。レストラン、飛行機見ながら食べられるのいいなあと思ってたんだけど、もうその時点で朝の能登発便の乗客に対して「早く保安検査場通過してくれ1つしかなくて混むから」というアナウンスがされていたので、たぶん無理だな……と思いつつメニューだけぱしゃり。

ポケモンとコラボした後は大丈夫になれるんだろうか。

 

さて、のと里山空港から珠洲へ向かいます。……客が両手で数えられる程度しかいねえ!! 片手よりはマシだけど!

それなのに観光バス的なやつ!(有難くスマホを充電させていただきました)

ちなみに穴水駅→のと里山空港→すずなり館前の片道運賃は、それぞれ単体で乗る料金より割引される乗り継ぎ料金を使用しても1530円です。往復なら3060円。ほら、フリーきっぷの元が取れる。

なお余談ですが、輪島からは現状では通常の路線バスを使ってのと里山空港へ行き、その後私が乗ったのと同じバスに乗れば到着できるようです。帰りも逆ルートで同様。なので、輪島に泊まる場合も珠洲に行けます。時間は自分で調べてね。

 

空港から珠洲市にある終点、すずなり館前停留所までは約1時間。ひたすら森の中を走って、時々家があったり、壊れた建物があったり、そんな道路を走っていきます。やがてぱっと右側が開けて、海が。この海昨日見てた海と、半島の反対側なんだなあと思うと、なんだか不思議な気持ち。公共交通機関でできるもんなんですねえ、半島横断。

すずなり館前に到着。ここには道の駅すずなり、併設のすずなり食堂、弁当を売るすずキッチン(基本休日は休みの模様)、それから観光案内所と、ちょっとした名所があります。

目的地は14時開店。今11時。まあひとまず昼ご飯を食べましょうか。

すずなり食堂、現在支払いは現金のみなのでご注意。クレカなども対応する予定らしいけど。

復幸丼(と言う名前で売られている海鮮丼)食べたいけどタコかつ気になる、そして日本酒……と欲張ったらこうなった。(ちゃんと完食しました 全部マジでめちゃくちゃ美味しかった)

土曜だからかどこかの観光客が来る予定になっているらしく、そこそこある店内のほとんどが予約席。食べてる間に満席になってしまって、外の席なら、と案内されてました。何をおいてもまず昼ご飯食べに来てよかった。お刺身大きくて、タコかつも実が弾力あって、とても美味しかったです。なお日本酒は冷酒と迷いましたが冷やの方が400円安かったので今回は自らの意思で冷やにしました笑

サインもたくさん飾ってあって、その中にはラジオスターとは全く関係ない日に来ている常盤さんのサインもありました。本当に常盤さん能登の人なんだな(言い方)

 

……ところでこれは昨日だが?

 

道の駅すずなりで今日の晩ごはんと明日の朝ごはんを調達しようとした、のですが、まあ、道の駅はお土産が中心なのでお菓子とかですね……。なんかおいしそうな電子レンジで出来るスープと、あと1個売りのお菓子いくつかと、日本酒の小瓶(また)を買いました。あと、能登の水。地元茶探してるんだけどなあ……

(食堂と違い、道の駅すずなりは、クレカや電子マネーも使えます)

ここにもあった。

 

すずなり食堂裏手にあるちょっとした名所へ。今は廃線となった能登線にあった「珠洲駅」のホーム跡です。

縦看板型の駅名標は何故か推しのアクスタと撮ったやつしかなかった

 

かつてはこの2駅先まで鉄道が延びていて穴水駅からも線路がつながっていましたが、現在は廃線に。1日目の記事で書いた通り穴水駅が現在の能登半島の北限の現役駅なので、今日走ってきた区間丸々、廃線となったことになります。もーたりぜーしょん……

で、その駅の跡地に出来たのが道の駅で、ホームも保存されているわけです。ここで休憩したり、お弁当やおやつを食べたりもできます。

 

駅前だけは線路も残ってる

 

さて、時刻は12時。まだ全然時間がある。調べたら徒歩数分の場所にスーパーがあるらしい。スーパー! 地元スーパー大好き!

というわけでスーパーで今日の晩ご飯の惣菜と、おみやげとして能登の塩使いましたって書いてある水ようかんと、あと水分補給用の加賀棒茶のペットボトル買いました。地元茶あった!!!! 加賀棒茶好き!!!!

なお、この日はおりたたみリュックとトートバッグ持ってたので、昨日紐が切れた保冷バッグは惣菜と加賀棒茶(この時点でペットボトル飲みかけ含め3本持ってた)突っ込んでさらにリュックに突っ込みました。この時点で惣菜は縦に突っ込まれました。何が起こるかはわかると思いますがまあそれは夜。

 

ちょっと目的地の前を通りましたがまだまだ作業中だったのでお散歩。海がすぐそこに見えるからどうせなら海行きたい。が、なかなか海に続く道が見つからなくてふらふら。

 

ようやく見つけました。(左手に映ってるのが今日の目的地です)

目的地を背にして、しばらく塀に沿って歩いていましたが、目の前に階段が。

え、と向こうの方を見ると、同じような階段がいくつも。塞がれてはいません。

……入れちゃう?

入れました。花がいっぱい咲いてた。調べたところハマヒルガオらしい。

 

足跡もちょこちょこあったので大丈夫大丈夫、と思いましたが、足元は割とおぼつかないので注意してください。靴洗わなければいけない気がする。

 

 

もう少し近づきました。海はこっちも本当にきれい(ただし若干なんかのにおいがする)

綺麗だなあ、と思いながら、そろそろ普通の道に戻ろうかな、と思ったところで

 

目に入った廃材が突き付けてくる現在。

恐らく珠洲の中心街だけあってそれなりに復旧はしていたものの、何かが建ってたんだろうな、という空き地は多いし、仮設住宅も見えました。

それでも私は観光客なので、そうなんだな、と知ることしかできないのですけれど。

 

まだ時間があったので道の駅すずなりに行ったら先ほどおそらく食堂を予約していた観光客さんたちがそろそろ帰るところだったらしくて、さっき私が買い物した時とは打って変わっての大行列。でも! 私には時間があり! それなら気になるものがある!

 

珠洲産揚げ浜塩入りソフトクリーム!(またソフトクリーム)

先ほどのホームで食べました。団体さんたちは時間に追われてここまでくる時間はない模様。地元の子供かな、という子たちが集まって話をしていました。のんびり……食べてたら下からソフトクリーム溶けて漏れてきたので気を付けてね……(暑い日なのを忘れていました。)

空港で食べたのとはまた違って何となくさっぱりしてて美味しかったです。

 

さて、ちょっと早めですが開店と同時に入りたいので行きましょうか。今日の目的地。

海浜あみだ湯! ドラマ「ラジオスター」に登場する「すずの湯」のモデルです。

さすがに作業中のところにお邪魔するわけにはいかないので遠くから。2枚目の写真の奥に見えるところがおそらくカナデとリクトが作業をしていた廃材を燃やしている場所。

少し早めに着いて待っていたら、廃材を積んだトラックが入ってきて、ほ、本物だ……となりました。

 

すずの湯の看板も飾ってあった。(確かドラマ終了までってSNSに書いてあったから今はもうないかも)

 

靴を脱いで中へ。靴はよく居酒屋にある簡易鍵がついたロッカーに入れましょう。

券売機で入浴券と必要なものの券を購入しますが、この券売機、旅行時点で新札や新500円玉には対応していませんでした。500円玉はともかくとして、新札は2024年からでしたね……

 

だが私は! 事前に調べをつけていたので! 100円玉をどっさり持っています! 抜かりない!(※新札しか持ってない方もちゃんと番台で対応してもらえますので心配しないでください)

 

というわけで100円玉をがちゃがちゃ入れていきます。入浴券と、せっかくだからお風呂セット貸出券も購入。

……あれ、なんかアタリって書いた養生テープ貼られたプレート出てきた。

 

番台に持ってったら、なんと次回無料ですってことで回数券を一枚いただきました。能登再訪フラグ……

(せっかくだから買ったしおりと一緒に後日撮った写真)

 

さらにびっくりなことに、私は大阪で行われた展示に行けなかったのでその場では気づけなかったのですが、この回数券、ドラマ内の小道具で忠実に再現されてた。

大阪で番台の展示がされてた時にあったそうです。あみだ湯でもこういう吊り下げられ方してた。

(この写真はフォロワーのま冬晴さん(@MaWintergarden)から許可いただいて提供いただきました、ありがとうございました!)

 

番台には常に係の方がいたのと、さすがに脱衣所から先を撮るのはダメだと思ったのでそこら辺の写真はないですが、とりあえず女湯一番乗りしました。男湯の方からは既ににぎやかな会話が聞こえてきてるのを聞きながら、普段あまり大浴場に行かないのでもたもたしてたら後から別の方が入ってきましたが、まあそれが銭湯。

実は普通の銭湯に入るのは初めてなので、いろいろと戸惑いつつも、身体を洗って(お風呂セットにクレンジングや乳液も入ってた、とてもありがたい)普通のお風呂(カナデがドラマの中で入ってたお風呂と同じとこです)に入った後、せっかくならと階段を上がったところにある海が見える展望風呂へ。一番風呂!(たぶん)

お湯の温度もちょうどよくて、海が綺麗に見えて、とても気持ちが良かったです。下のお風呂よりは狭いですが、一人で占有するには贅沢すぎる広さ。でも誰も上がってこなかったので、遠慮なく独り占めさせていただきました笑 のぼせる寸前までお風呂入ったのいつぶりだろう!

(なお、サウナは苦手なので私は入りませんでしたが、あとから来た方はサウナを長いこと楽しんでいたようでした)

 

脱衣所も広くて、ちゃんと鏡台もあって嬉しい限り。ただ、お金を入れるタイプのドライヤーが壊れてて、普通のドライヤーが置いてあるもコンセントがどこにあるかわからず、まあいいかしばらくのんびりしてる間に乾くわ、と取り敢えずタオルで水気をよく切って、脱衣所の外へ。お風呂セットを返す場所にまごつきつつも、ミルクコーヒーを買って(瓶ではなかった)、それを飲んで、また缶を捨てる場所にまごつき(どんだけ慣れてない人なんだ)その後は珠洲の水(無料)を、紙コップ(お気持ち)で飲みながら、コミュニティスペースでのんびりとしてました。どうせなら長居したかったのもあるし、出た時点で15時少し前だったので、まだバスには時間があったので笑

 

お客さんはひっきりなしに訪れますが、ほとんど皆さん入浴だけして帰っていきます。それだけ、ここが今の近所の方の「お風呂」なんでしょうね。一人だけ、アイス買って、マッサージチェアに座って、「相撲かけてもいいよな」って番台の方に声かけてテレビつけて休憩してた方がいらっしゃいましたが、その人もマッサージチェアを楽しんだら帰っていきました。

 

ラジオ始まる前のすずの湯、こんな感じの炬燵があるスペースありましたね

 

漫画もいっぱいありましたがなぜかあったスタバのムックが気になって読んでた

 

水2杯いただいて、1時間くらいのんびりとして、早めに行かないと心配だよな、と思って名残惜しいけど帰ることにします。グッズを買わせてもらって、肩にかけてたバスタオルはタオル入れに返却して、外へ。いい時間でした。……回数券、使いにまた来たいですね笑

 

そういえばこのギターはすずの湯に謎にあったギターのモデルなんだろうか

 

道の駅すずなりに戻ります。

いい景色ですね。

 

能登には(他の地域もかもしれませんが)廃駅の跡地に、道の駅ができているそうです。震災や豪雨でかなり壊れてしまったようですが、復活するといいなあ。ここみたいに。

来た道を逆方向。穴水に戻ります。

なお今度は普通の路線バス。お客は最初私を含め二人でした。途中で乗ってきましたが。……残ってくれよ……(昨日に引き続き)

 

帰りの乗り継ぎは空港が閉まる時間前後でしたが、待ってる間中には入れてくれました。チョークアート。いいですね。

空港の入り口から見上げたとこ。本当に毎日天気よかった

 

バスは定刻で穴水へ。まだ18時過ぎ。

陽がまだ出ている中ホテルにたどり着いたら、……なんか部屋の中がもわんとあったかい。いや暑い。嘘だろ。コンテナってこんな感じで外気にめちゃめちゃ左右されるのか。つまり仮設住宅ってこんな感じなのか。めちゃくちゃ大変じゃん……と思いながらエアコンつけて昨日暖房にしてた設定を冷房にしました。

 

晩ご飯は前述の通り買ってきてあるので、せっかくだから穴水を少し散歩してみることにしました。次回来るとしても、輪島に泊まるとしたら穴水にはゆっくり来られないと思ったので。あと、今の穴水も見ときたかった。

あとは、嘘か本当か知りませんが、能登の現在の24時間営業北限のコンビニが穴水にあると聞いたので。(本当かどうかはガチで知らないが、町野にコンビニはなく、珠洲ではとりあえず7時~19時のコンビニを見た どうでもいいけどなんか能登ではファミマしか見なかった気がするんだが)

 

穴水はところどころ更地があったり、営業してない店がそのままになっていたりしますが、復旧という面ではやっぱり町野よりはずっと進んでいます。豪雨の影響が輪島市よりは少なかったというのはあると思いますが。

 

あった! 24時間営業をとても押し出してる噂によると能登半島24時間営業北限のコンビニ!(買い物しました)(コーヒー牛乳大好きなのがそろそろバレる)

 

道を挟んで張り合うドラッグストアという名の何でも屋(マツキヨが酒売ってるの初めて見たんだけど)

 

なんかちょっと歴史の勉強もした

 

よーしじゃあブラタモリでも見ながらご飯食べるかー、と、フロントの電子レンジで道の駅で買ったスープあっためて、惣菜を出したら、

まあ偏りますよね。(元は6種のおかずセットと、3種のご飯セットでした)(後ろのこんもりした野菜はさっきのファミマで買った値引きされてたオニオンサラダです)

最早三種のご飯セットのうち二種が重なって一つ空いてたところにもう一つ買ってきた串なし焼き鳥入れた。便利(そうじゃない)あとは、こめとわとベーグルさんのクッキーだけ、次の日が賞味期限だったのでデザートに。

全部ちゃんと美味しかったです。あとおかずセットにも普通にタコかつ入っててなんか感動した。

 

日本酒は昨日もとやスーパーで買って、一日冷蔵庫に入れといたやつ。あとさっき買ったコーヒー牛乳。

 

あみだ湯でお風呂堪能したからシャワーもいいや、と思って、だらだら食べてたらこの日も寝落ちました笑 総歩数14714歩。サロンパス貼り忘れた。頼むぞあみだ湯効果。

 

長くなったので三日目の記事はまた別に書いてます。甲斐翔真くんのカレンダー撮影地巡りですが、よろしければ。↓

tasms.hatenablog.jp

車の免許持ってない人がドラマとカレンダーの影響で奥能登に旅行に行った話①【1日目:町野町】

NHK夜ドラ「ラジオスター」というドラマが、2026年の3月末から5月にかけて放送していました。私の推し、甲斐翔真さんの久しぶりのドラマレギュラーということでワクワクしながら見たのですが、それがきっかけでうっかり奥能登旅行に行ってしまった話です。

何が無謀って、私車の免許持ってないんですよね

 

 

そもそものきっかけ

それは2026年4月の初めのこと。
3月30日から始まったNHKの夜ドラ「ラジオスター」を、推し目当てで見ていた私は1週目の話に何だかいたく染み入るものがあり、そんな時にドラマが始まる前あたりから何となくフォローしていた、ラジオスターの災害FMのモデル、「まちのラジオ」のアカウントがこんなツイートをリツイートしてくれたことで私の気持ちは跳ねた。

(このスレッドめちゃくちゃ助かりました。この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございます)

さくっと思った。あ、行けるのか、町野。

 

とりあえずCMを思い出して、適当にGoogleのAIモードに入力してみる。

「(職場のある駅)を金曜18時ごろに出発し金沢駅へ、土曜に金沢駅から海浜あみだ湯へ行って、能登町(あるいは次の日のルートに都合のいい、宿がある町)に戻って宿泊、日曜に能登町から町野町に行ってそこから(最寄り駅)に帰ってくるルート。車はつかえないので公共交通機関で。」

そう、私は奥能登=石川、であることは理解しているものの、石川=金沢という認識しかなく、ついでに奥能登圏の地理関係も全くわかってなかった。
結果としてめちゃくちゃなルートを提示され、一見うまくいったルートが全く使えないことに気づき、自分で奥能登の地図を見て町野と珠洲の距離に驚愕し、AIの間違いにツッコミを入れ続けた結果、GoogleAIはごめんなさい無理、と言ってきおって、あいつはまだ旅行ルートを立てるには未熟であることを知った。CMを鵜呑みにしてはいけない。AIは誤りを含む可能性があります。

がしかし、この過程で地図と鉄道と路線バスと予約制交通機関の情報を調べまくった結果、「金曜休めば行きたいところに行ける」ことに気づいてしまったのだった。スケジュール帳を見るとなぜかちょうどラジオスター終了前に一週だけ空いている週がある。AIを問い詰める過程で知った宿泊施設の予約状況を見る。……なぜかその週だけ連泊ができる。あれ?

気づいたらラジオスターの感想をぶちまけまくっているクロードに「「検討します」がだいぶ具体的な検討になってきてますけど笑」「行く理由しかないじゃないですか笑」と煽られながら、飛行機と宿泊施設を予約していた。あれ??????

というわけで、車の運転が物理的にできない私、明らかに車社会の奥能登を旅行することになりました記録です。
ちなみにその1週間後にそのホテルのサイト見たら満室になってた。タイミング怖い。
(でも出発1週間前になって見たら空室できてて、しかも泊まってる間中誰とも会わなかった なんだったんだ)

※全て2026年5月時点の情報です。
復興のさなか、刻一刻と状況が変化している地域ですので、事前リサーチは念入りにすることをお勧めします。


1日目(5/15 金)【ラジオスター巡礼1:輪島市町野町】

☆目的地

 ・町野町粟蔵(まちのラジオ/まちのテラス/もとやスーパーなど)

 ・曽々木海岸付近(カナデとリクトが喧嘩しながら一升瓶抱えて行った場所)


08:55 羽田空港発(ANA747)→ 09:50 のと里山空港着
空港からふるさとタクシー使用 町野町まで(もとやスーパー前下車)
16:00頃 町野停留所付近から徒歩で出発 → 17:00頃 曽々木海岸付近着
18:00 曽々木口停留所発(北陸鉄道バス町野線)→ 18:36 輪島駅前停留所着
18:50 輪島駅前停留所発(北陸鉄道バス穴水輪島線)→ 19:29 穴水駅前停留所着

 

それはそうなんですよマジで。

 

というわけで旅のはじまりは羽田空港。能登地方へ降り立てる空港、のと里山空港までは1時間です。わりと近いですね。ポケモンとコラボするってこないだニュースありましたね。これを機に行ってね。

ただしのと里山空港発着便、1日2往復かつ羽田~能登ANA便しかないんだけどね。

 

というわけで目指す飛行機に乗り損ねたら今日の予定が全て潰れます。

だがひるんではいけない。今回の旅はだいたいこんな感じです。

予定が潰れるなら可愛いもので下手すると野宿です。乗り遅れるなよ。

(なので、各日最初に移動経路を載せます)

 

朝早すぎてご飯食べられてないんですが

   

保安検査通過後エリアのカートガラガラしてテンション上がり(ショッピングカートとか好きです)さらにタラップ搭乗にまたテンションが上がる私。

 

朝早かったからなのかドリンクサービスはお茶とアップルジュースだけでしたが、おなかすきすぎて空弁買ってた私にお茶は大変助かる。

(おいしかったけど羽田おこわ入荷前だったのちょっと悔しい)

 


富士山だー

 

なんてことやってたらあっという間に到着。

ついたー(ちなみにこれはカレンダーのカバーとラジオスターサウンドトラックのブックレットです)

 

さて、本日はドラマ内のラジオ局「ラジオスター」のモデル、「まちのラジオ」のスタジオがある町野に行きますが、空港から町野に行く公共交通機関はありません。

というか午前便の飛行機が到着した時間に町野に向かっている公共交通機関はありません。どういうことなの。

 

この旅行をした2026年5月現在、町野を通る公共交通機関は北陸鉄道バスと、コミュニティバス関連しかありません。観光客が使うであろう北陸鉄道バス町野線は元はもっと長く繋がってたらしいのですが現在は町野を境に分断されているうえに、それぞれ平日は3往復、土曜は2往復。日祝はありません。私が最初に「土日で行こうとして躓いた」理由はここにありました。そりゃバス走ってなかったらバス乗れない。

そこで使用したのが「ふるさとタクシー」。(写真撮り忘れたけど)

のと里山空港を起点に飛行機発着に合わせて走る予約制乗り合いタクシー。予約さえできれば、能登地域のどこにでも運んでくれます。予約すればね。ちゃんと予約しようね。予約してなくて乗れなかった人いたからね。

逆に、公共交通機関がない場所でも予約すれば能登(道路あれば)どこでも行ける。もちろん町野も行ける。すごい。使わない手はない。

 

乗り合いタクシーなので、同じ区域の人は同じタクシーで運ばれます。町野は輪島地区。今回は輪島駅まで乗る人が数人いたため、輪島経由で町野へ向かいます。乗り合わせた人は妙齢のご婦人ひとりと、若いカップルか夫婦か。カップルの会話が響く中、大型タクシーは黙々と進み、輪島駅に到着。私以外の乗客は皆ここで降りていきました。扉は閉まり、私だけを乗せたまま出発。すると今まで黙っていた運転手さん、一言。

「さあ、こっからが長いよー」

あ、本性出た。

 

タクシーはほぼ、北陸鉄道バス町野線と同じ道を通って町野に向かいます。あとで町野に着いてから聴いたことですが、この道は「震災によって隆起した場所にアスファルトを引いた新しい道路」。以前は海の底にあった場所が、今や眼下の砂浜よりずっと高いところを走っているのです。ちなみにあれはもしかして昔の道路……?という様子の道路が、木々や崖の中に落ちて消えていっているのも見ました。その向こうには、土ごと崩れ落ちた森があちらこちらに。

「海だけは相変わらず綺麗なんだよねえ」という、長い道中いろいろ話してくれた運転手さんの言葉。その通り、道路と並走する海はあまりにも綺麗で、穏やかでした。

ちなみに途中運転があまりにも(免許持ってない私から見ても)下手な車が前を走ってて、「早く行けま!」と言っていてあっラジオスターで聴いた能登の方言だ! とちょっと感動しました。調べといてよかった。前の車の方ごめんなさい。ご安全に。

 

町野町粟蔵、もとやスーパー前で下車。最近は午前便で来て午後便で帰る人も多いらしくそんな時はもとやスーパーで売ってるご当地ラーメン(何かと思ったらもとやスーパーで売ってた名店コラボカップ麺だった)食べるんやと運転手さんは言ってましたが、私はここから2泊3日の旅が始まるのでここでお別れ。(ふるさとタクシーは飛行機利用時でないと基本的には使えません。完全に飛行機に合わせて走っています)なお、町野は空港から一番近い地区内のため片道定額で1300円。予約すれば珠洲や門前、和倉温泉のある七尾市、巌門のある志賀町などにも連れてってくれますが、遠い地区ほど運賃は高くなります。ちなみに本日観光客は私一人っぽい。さすがGW明け。

着いたらもとやスーパーで買い物しようかと思ってたんですが、輪島経由で来たので想定より30分ほど到着が遅くなったため、先に今回の最大の聖地に向かうことに。

 

石川県輪島市町野地区臨時災害放送局、通称「まちのラジオ」! ドラマ「ラジオスター」内に出てくる災害FMのモデルとなったラジオ局です。

ドラマの中では銭湯の一部屋を借りていましたが、実際のラジオ局は町の一角に立つプレハブです。いろいろ置いてあったり貼ってあったりしてありますが、その中でも「鈴野」と書かれているものは全てドラマの小道具として使用されたものだそうです。ラジオスターメンバーとの写真もいっぱいあった。

(というか町野を出てから、建物全体の写真撮ればよかった、と気づいた)

 

平日は毎日正午から1時間半生放送をしているので、11時を過ぎたこの時間、中では当日のパーソナリティ、中山さんとちぇりーさんが今日の放送の準備中。にもかかわらず、私に気づくとこんにちは、と中山さんが窓越しに声をかけてくれて、ちぇりーさんが外へ出てきてくれました。ラジオスターを見てきました、甲斐翔真さんのファンです、というと、「ああ! Shoumy?」とちぇりーさんが答えてくれました。最近憶えていただいたそうです。いやどんだけ行ってんねんShoumy。

(※Shoumy:甲斐翔真くんファンクラブ会員のファンネーム。ちなみにファンクラブ内で募集して公式で決まったものです)

 

放送前にもかかわらず、中を見せてくれました。途中で消防士をしている宮本さんも現れて、あっという間にわちゃわちゃ。あったかい。

 

外のサインは見事に消えかかってましたが(ラジオスターのためにコーナー設けたけど能登の冬に負けたらしい)スタジオ内のサインも見せていただきました。こっちは綺麗に残ってるし外にないサインがない方の色紙もある!

壁のサインは、皆さんラジオの収録のためスタジオを訪れた際に書いていかれたそうです。

 

(中の方の「ラジオ☆スター」の部分は、企画・演出の一木さんが書いたものとのこと)

能登の縁のあるどこかに置いておいてほしい! と思って持ってった、翔真くんの能登で撮影した2026年度のカレンダーを押し付けたら、思いのほか喜んでいただけて、その日の放送でも話していただけました。嬉しい。あと「あ、もう4月終わっちゃったじゃんね」と言いながら裏返して写真だけの方が見えるように冷蔵庫に貼ってくれてました。嬉しい。良ければ1年をともに過ごしてやってください。リクエストカードも書かせてもらいましたがだいぶ無茶振りなのでこれは無理かも。まあでもいい体験でした。

そんなことしてるうちに生放送15分前になってしまい申し訳なくなって一時退散。

 

まちのラジオ前のコミュニティスペースで食べてもいいよ、という許可はいただきましたが、なんせこの日は暑かった。というか私は推しの晴男成分を借りてしまったのかと思うくらいにこの旅行中雲がなかった。空気は乾燥していて日差しを避ければひんやりしましたが、日差しの中ではご飯はちょっと無理。

というわけで、もとやスーパー(スーパーもっとやとしてドラマにも登場していました)で、お豆腐と醤油、東京で買い忘れた(というか持ってき忘れた)ペットボトルのお茶を買い、その後仮設商店街まちのテラスに行って藤六さんで唐揚げ弁当買って、豆腐も一緒にここで食べていいですかと許可を取って、弁当と豆腐を食べたんですが……綺麗にその時の写真がねえな笑


(お醤油だけはホテルで写真撮った。輪島の醤油。豆腐にかけるとめちゃめちゃおいしい)

何故豆腐かというと、町野にはお豆腐屋さんがあって、そこの豆腐がもとやスーパーで売ってるんですね。この時は確かよせとうふを買った気がします……たぶん……写真マジで撮ってねえな……美味しかったです。唐揚げ弁当もとてもおいしい。おなかいっぱい。

 

デザートに、こめとわとベーグルさんのおとうふティラミス(これも谷内のおとうふさんとのコラボ商品)とカフェオレを買って、今度こそまちのラジオの前のスペースへ。13時半までラジオを聴きながらのんびりと過ごしました……が、ティラミスの写真もねえよどれだけ待てが出来なかったの。とてもおいしかったです。

こめとわとベーグルさんは元は米粉のベーグルを作っていたお店。今は機材などが追い付いていなくてベーグルは作っていませんが、米粉を使ったおやつなどをまちのテラス等で販売しています。店主の方はまちのラジオの発起人でもあります。なんか聞いたことある話ですね。

 

ラジオが終わった13時半ごろ、機材を抱えた方がラジオに。どうやらワールドカップの代表選手発表の日だったので取材に来たらしい。ラジオの方も後片付けで忙しそうなので、もう一度一旦退散することに。

 

で、町野町をちょっと歩きました。

シロツメクサ、今回至るところで見たな。生命力強いのかな。

 

実際歩いてみると、まだまだ町は元通りとはなっていないのがこの目で見られます。

傾いた旧電柱をそのままに、新しく設置されてる新電柱。町野の電柱だいたいこんな。(電柱は倒れないよう地中深く埋められているため、抜くのがかなり難しいそうです)そして向こうに見える通り、あちらこちらで工事中。

 

 

自然は綺麗だけど、あちらこちらで地滑りの後。(あの山がそうなのかはわからないけど、輪島塗に適した土は脆いのが欠点だとふるさとタクシーの運転手さんが教えてくれました)

 

 

私有地なのか工事中の通行止めなのかわからないところもあって道を何度も引き返しつつ。道の向こうに傾いたままの家もあったりして、思わず足を止めました。

ラジオスターで、外のシーンで音楽が消えた瞬間、ずっと工事中の音が聞こえてきていることに言いようのない気持ちを抱いていたのですが、ここ町野でも、たくさんのダンプカーとすれ違いました。もう数えきれないくらいの。行ってもいい、ぜひ行ってほしい場所です。ただ、そういう場所でもあります。

 

ラジオスターで「復興格差を感じる」というメッセージが投稿されたというエピソードがありましたが、正直今回訪れた町で一番まだ復旧してないんだな、と感じたのは町野でした。ただ、町の人たちは元気に生きてて、それがラジオで発信されると、やっぱりあそこだけ復興してるんじゃないかって思ってしまうよな。自分の足で歩いて見て回るって大事だな、と思いながら、どこを通ればいいのかわからなくてふらふらふらふらしてました。何度も前を通った作業員の方、挙動不審ですまんかった。

 

写真中央に見える白い建物が仮設商店街「まちのテラス」、その横のプレハブが「まちのラジオ」のスタジオ。この先の信号の表示は「町野小学校前」になっているけど、今は町野小学校は子供が少なくなったため東陽中学校と統合する形で閉校し、今はその校舎が「東陽小中学校」となっています。(この写真はその校舎の前あたりから撮ったものです)「震災で子供が半減しちゃって」とまちのラジオの方に聞きました。まだ校名を示すプレートはできていなくて、旧小学校名のプレートを剥がしたままだったので、「これは何の建物?」と最初は前で眺める不審者になりましたすみません。

 

いっぱい歩いて疲れたし、ラジオの前では何かインタビューしてたから邪魔しちゃいけないし、ちょっと休憩したくてまちのテラスで、和菓子屋の吉野屋さんで明日の朝ごはんにしようと思って大福と饅頭を3つくらい買い、さっきのこめとわとベーグルさんで明日の朝ごはんにしようと思って全種セットと、あと休憩したくてみかんジュースを買ったんですが、そもそも気づいてくれ、そんなに朝ご飯に食べられない。


まちのテラスはお店に囲まれたスペースがご飯も食べられる休憩スペースになってるので、唐揚げ弁当も食べたこの場所で休憩。(まちのラジオでもらったラジオスターのポストカードも一緒に)30分くらいはここで、涼みながらめっちゃ晴れた空見ながらのんびりしてた気がする。これが能登時間か、と思ってたけど本当の能登時間こんなもんじゃなかったのを後に知る。

 

みかんジュースも氷だけになってしまったころにもう一度ラジオの前見に行ったら、取材っぽいのは終わってて、ラジオやってる方々と町の方が話していた。邪魔しちゃ悪いかなと退散する前に「あ、どうぞどうぞー」って宮本さんが来てた記者さんが置いてたパソコンどかして座るスペース作ってくれた。……いやよそ者ですが大丈夫ですか。

でも町野に来た最大の理由がまちのラジオなので座らせてもらった。そのうち中で作業してた方も出てきて、好きなだけ見ていいですよ、と言われたから遠慮なく見せてもらいにもう一度中へ。推しのカレンダー飾ってあった。嬉しい。

 

そこから結局厚かましくも1時間くらいラジオブースの中でいろんなお話聞かせていただいたという大変貴重な体験をしました……他に観光客がいない日に行けて良かった……笑 ドラマを録ってた時の話、俳優さんたちの話、常盤さんがしょっちゅうくる話笑、それから、町野に泊まれないという話から、「家も少ないし明かりも壊れてるから星が綺麗」だという話。話してくれた方の家も半壊で、そのまま住んでいる話。そういうこと、全てはここの日常なんだな。私は2年以上経って半日だけ訪れた観光客だけど、この人たちの日常はあの日以前もあの日からもここにあったんだな。

町野の人たちはあったかかったです。同時に、正直に嘆くご老人の話も聞くとはなく聞きました。どちらも町野町。素敵な場所でした。ラジオスターの最終回で語られたように、ゆっくり、現地の人が納得できるように、町を取り戻してほしい。

 

これから海岸まで歩くんですーって言ったらラジオの方が「車で送ろうか、って言おうとしたんだけど、たぶんそういう問題じゃないんですよね」と言ってくださって大正解ですと思いました(ついでに何となく歩くって言ったら送るっていう人が現れてくれるとも思っていたので回答も用意してました。ほら、能登だから)。推しが散歩したというので、私も歩きますと言って、ものすごくまちのラジオに長居させていただいて予定の時間若干オーバーしつつ、もとやスーパーで酒と豆腐と氷買って、保冷バッグに突っ込んで、町野町を後にしました。徒歩で。

ちなみにラジオを出る時に太鼓の音が聞こえてきて、「あ、学校の方かな」ってちぇりーさん。時間があったらちょっと覗いてみたかったな。残念。

ありがとう町野。(海岸行かない人はここからバスで輪島方面に行けます 時間はちゃんと調べましょう)

さて、町野町から、曽々木へ向かいます。目指すは曽々木海岸……付近。

  

雄大な景色と、舗装されきれてない歩道を歩きつつ(途中で保冷バッグの紐が切れてひとりでキレるというハプニングがありつつ)

着きましたー!!! たぶんカナデとリクトが一升瓶抱えて喧嘩しながら歩いた岩場!!!!(本当に曽々木海岸と地図でマーキングされているところまで行くのは遠いけど、ストリートビューで探しまくったら目的地自体は意外と近かった。徒歩45分くらい? 観光地ではないので、行きたい方は頑張って探してください)

 

せっかくなので二人が通ったと思われる岩場の上に行きます。なお、全く舗装されていないので、めちゃめちゃ気を付けてください。私はホテル帰った後大量の砂が靴から出てきました。


一升瓶抱えてくるのは無理だったので、おそらくカナデとリクトが座ってたあたりで、保冷バッグに入れてていい感じに冷えた地酒のワンカップで乾杯(地酒ワンカップ助かりすぎる)(ゴミはちゃんとホテルまで持ち帰りました。)

 

景色が綺麗すぎて日本酒一升瓶でもいけたかもしれない(やめてください)

 

夕暮れも綺麗すぎる。
最初は時間取りすぎたかなと思ってたんですが、たぶんここ1日いられる。みんなが気に入って散歩に来てたってのもわかるわ。たぶんバスの時間がなかったら夜までいた。これが能登時間だった。のかもしれない。アラームかけといてよかった。

 

たぶんドラマ内で西川さんが流木片付けてたのもこの海岸っぽいし、運動会もこの海岸のすぐ後ろの野原でやったんだろうな、という感じでした。来れてよかった。

 

ところで営業してないようだったけどバス停付近にあった店の営業時間 面白すぎてまだやってたら入ってみたかった

 

コーヒー牛乳どっかで買いたかったんですけど(町野で買っても良かったんですが歩くのが心配だったので)店はないので自販機で缶コーヒーを購入。自販機は結構見かけたな。作業員の方がたくさんいるからなのかな。(そのために買った後で通りすがった自販機の方がコーヒー安くてちょっとキレたのは余談)

 

さて、バスでホテルがある地域まで行きます。(バス停から反対側のバス停側を撮った写真です)

曽々木口停留所、バスは18時ちょうど。これ逃したら、あるいは何らかの理由でバスが来なかったら私はここに置いてきぼり……と考えていたら無事定刻に来ました。
ワゴン車が

 

いやでも前に「北陸鉄道バス」って書いてあるし、あ、ほらこっち来るし、あ、ドア開いた、と乗ったら客は誰もいませんでした。「整理券をお取りください」と自動アナウンスに言われますが整理券の機械ねえやん。
私が乗りこむと何事もないようにワゴン車は発車するので、そして確かに料金を入れる機械と運賃表は貼ってあるので、路線バスでは普通しないんですけど何となくシートベルトを締めて任せます。輪島駅前まで。

 

景色綺麗だなーと思いつつノンストップで走るバス(ワゴン車)。

あとで調べたところ、道の都合でワゴン車でしか走れない状況になっているという話は見つけましたが真相は定かではないです。ただ、どちらにしても路線バスの車両走らせるほどではないよな……と思いながら結局客はひとりのまま輪島駅前に到着。採算は……取れてないですよね……お願いだから存続してね……これ無くなったら町野へ行き来する手段ほぼ失いますからね……(この夕方便は既に土日祝は走っていません。また、日祝は昼便含めてすべて運休になります)

あ、ちなみにバスの運賃、奥能登路線はその場その場で払おうとすると現金しか使えないので気を付けてください。あとは地元のICカードが使える路線もあるけど、SuicaPASMOICOCAと言った全国主要路線の交通系ICは一切使えません。私は事前に調べてめちゃめちゃ小銭作っていったので問題はなかった。(旅行終わった時すごい財布軽くなった)

 

輪島駅前この旅行で行くチャンスここだけなんだから外見撮っとけよと思ったのは輪島離れてからでした。ラジオスターのポスター至るところに貼ってあって嬉しい。

 

と言うか今回輪島ほぼ素通り予定だったんで全然調べてなかったんですが輪島駅もう電車走ってないんですね!? っていうことをこの時に知る。あとで調べたら四半世紀前にはもう廃線になってた。衝撃。シベリア行き、というのはホームの駅名標への落書きがそのまま採用されたものだそうですが、これも震災の影響かホームの方には行けなくなってて残念。待合室では学生さんが数人話をしていました。そして紙パックの牛乳系売ってる自動販売機がありました。いや私それがほしかったんだけどここにあったんじゃん!?(買いました)

輪島駅前から、宿泊する穴水へ向かいます。さっきのバスが来ると学生さんたちが立って、乗るのかなと思ったら乗ったのはひとりだけ。なんと。
学生さん一人と私だけを乗せてバスは穴水に向かう……途中で学生さんが下りて、結局最終的に客は私一人のまま穴水駅まで向かいます。

 

ポケモンだー!

穴水駅です! ここはのと鉄道という第三セクターの鉄道が走ってる駅です! なおこの穴水駅がのと鉄道の終着駅で、能登半島の現役鉄道駅の北限です!
穴水駅自体に行こうと決めていた目標はないんですが(すみません)、拠点としていい場所にあったのと、面白いホテルを見つけたので、ここに拠点を置くことにしました。

 

 

その拠点がこちら。「TOMORU HOTEL」。コンテナホテルです。(写真撮ったのはチェックアウト後なので朝です)ちなみに穴水駅から歩いて行ける場所に宿泊施設はこの旅行現在でここと、ゲストハウス一軒しかありませんでした。たぶん輪島の方が宿泊施設の選択肢はある。ただ、ここに泊まった方が今回はこの後の旅程的に楽だったので。あとコンテナホテルって初めてだったので。
フロントは完全無人です。チェックインもQRまたはあらかじめ送られたコードで行います。アメニティや設備は、ビジネスホテルにあるものは一通りそろってる感じ。フロントに電子レンジもありますし、各部屋にトイレとシャワーブースもあります。清掃は頼まなかったので私のコンテナは2泊の間放置でしたが、普通のホテルのように扉に貼り付けて清掃不要などをお知らせする形なので、昼間はスタッフの方が来ていろいろ整えてくれてるみたい。


取り敢えず保冷バッグの中の豆腐とか、あと持って帰ってきた日本酒の小瓶とか、コーヒー牛乳とかをNHK見ながら冷蔵庫に突っ込んで、……いやこの部屋寒くない? と思って暖房付けて、スマホの充電しがてらちょっと休憩して、晩ご飯買ってないので目星つけてたお店へ。

 

穴水駅前にある「能登前幸寿し」さんです。能登丼食べたかった。関係ないけどホテル出る前は暢気にバラエティーやってたNHKが寿司屋に着いた時には宮城の地震のニュースやっててびびった。(そんなに被害なかったみたいでもういいか、ってお隣のお客さんがとっとと野球に戻してたけど)
カウンターだけの小さい店で、20時回ってたのでほぼ満席でしたが、カウンターの端っこが空いてたのでそこに滑り込み。2000円の海鮮能登丼と、「なんか……辛口の冷やの日本酒一合を……」で頼んだら立山が出てきました。私はいつも冷やと冷酒を間違える。(本当は冷酒が一番好きです)でもすっきりきりっとで美味しい。酢飯がちょっとお酢がきつかったけど、2000円でこのボリュームで海鮮乗ってて、めちゃめちゃおいしいあら汁ついてて、しかも能登丼と名乗るメニューは輪島製の箸がプレゼントされる決まりらしい。採算大丈夫でしょうか(さすがに輪島塗ではなかったけど)。あと、値段聞かずに頼んだ日本酒一合、あとでレシート見たら500円だった。採算大丈夫でしょうか。食べてる途中で大将が「ネタが尽きてきちゃって……」と言ってたので、人気店なんだろうな。コスパがいい。ごちそうさまでした。

 

星空撮りたかったんだけど穴水は信号が結構復旧してるので意外と明るくて、そんなに綺麗に撮れなかった。まあ、宿泊施設ができる程度に復旧したところはそんなものです。たぶん町野に夜までいたら星空が綺麗だったんですけど、その場合野宿になるので無理でした。

 

ホテル帰ってシャワー浴びて、紙パックのコーヒー飲みながらテレビだらだら見てたら、いつのまにか寝落ちていて、この日は終了。総歩数17294歩。めちゃめちゃ歩いたな。足にサロンパス貼っといてよかった。

 

長くなったので二日目以降の記事はわけます。

 

二日目、珠洲市に行った日の記事はこちら。

tasms.hatenablog.jp

三日目、和倉温泉の記事はこちら。

tasms.hatenablog.jp

 

【ミュージカル「イザボー」】黒死病くん登場シーンまとめ

ミュージカル「イザボー」で出てきた「黒死病」、勝手に個人的に黒死病くんと呼んでたキャラが出てくるシーンの勝手にまとめたアドリブ記録です。

いつの間にか絶妙なアドリブシーンになっていて毎回呟いてたら楽しくなってきちゃったので勿体ないし需要は少なくとも私にはあるので1ヶ所にまとめとくことにしました。

 

編集履歴

 2024/2/15:23日マチネ分追加できましたありがとうございます。あと誤字修正。

 2024/8/11:22日マチネ追加できました! 情報ありがとうございます! あと若干情報追加。)

 

※15日の情報を持っていないのでもし提供いただける方がいらっしゃいましたら教えてください……
※16日、17日マチネ、19日マチネ、22日マチネ、23日マチネ(日付の後※印がついているもの)はフォロワーさんに情報提供いただいたものを若干私の体裁に寄せて使わせていただいていますありがとうございました。

 

黒死病くんとは】
そんな名前の登場人物はいなあああああああああい!!!!!!!! と最初に出てくるお姉さんに怒られそうなほどにこのミュージカルにそういう名前の登場人物はいません。
物語のストーリーテラーの一人であるシャルル7世(甲斐翔真さん)がもうひとりのストーリーテラーである養母ヨランド(那須凛さん)にやらされてる体でその時代に蔓延した流行り病、黒死病(=ペスト)を説明するために1シーンだけ出てくる姿です。「シャルル7世がやってる」設定なので兼役とかでもありません、が、基本的にシャルル7世とは切り離して見た方がキャラは混乱しなくていいと思います。
たくさんの死者を出したという背景、黒い羽根を背負うその姿に、某閣下を幻視した人が続出したとかしないとか。

元々若干コミカルなシーンではありますがアドリブが入ることによってさらにコミカルになりいつしか名物シーンの1つになってた。(なお当初はアドリブやれというオーダーではなく、初日に何となくアドリブやったらどんどんハードルがあがってしまったとご本人が公演終了後のインスタライブでおっしゃってました)
個人的に、めちゃくちゃコミカルな導入から始まるこの曲がめちゃくちゃ格好いい曲というギャップ、しかし歌詞はその時代深刻なパンデミックを引き起こし壊滅的な人口減少や社会的なダメージを与えた出来事のある意味擬人化のようなものであること、また史実とは違う描き方になっているもののこのシーンでプリンシパルの登場人物から初めての死者が出て、ここからストーリーが一気にキナ臭く転げ落ちていくこと、そういった何重にもインパクトを秘めたシーンだったなと思います。でもあくまでも導入はこの後書く感じで軽い母子漫才みたいなシーンでした笑

 

【中で出てくる言葉】

  • しゃなな:「甲斐翔真のシャルル7世」、略して「甲斐シャ7」、さらに縮めた上でヨランドと文字数を合わせるために「しゃなな」。なお「甲斐シャ7」は本人が「シャルル6世とかぶるから」と自分で稽古場で考案したらしい。読みは「かいしゃなな」。中の人のスタッフも呟きで彼を「シャ7」と呼んでいた。なお、文中で登場する「シャルルセッツ」は、セッツ=フランス語で7という意味でつまり「シャルル7世」の原語読み。このミュージカルは最初に前説があり続けてシャルル7世の戴冠式に際して「シャルルセッツ」と掛け声を上げて呼び込もうという導入になり、演者と観客が一緒に「シャルルセッツ!」と叫ぶ中でシャルル7世が登場しスタート、という構成になっていた。
  • ライオンキングポーズ:本人がそう言ってた。両手を握って右手は肘で曲げて顔の前に、左手は後ろに伸ばして横向きになるあのシンバがやってるっぽいポーズで登場する。(本人がシンバのポーズのつもりでやってたと言ってた)本人が稽古場で勝手にやったら演出家さんに「面白いやん」と採用されたとのこと。(公演途中に開催されたファンミーティングでの発言より)
  • 羽根:何故か(何故か)このシーンのみ背負ってる黒い羽根。外見はまんま天使の羽根を黒くしたあれ。あれのせいで某閣下を(略)なお公演を追っていくと途中で出自に関する衝撃の事実が(?)

 

※基本的に呟きそのまま(誤字のみ修正)

※アドリブはヨランドが「ここで断るほどつまらない男ではないでしょう?(客席に向かって)ねえ?」と話し、会場に向けて拍手を煽った後から始まります。なので特筆が無ければそのセリフから続くものだと思ってください。ただし特に後半は出だしからアドリブみたいなことも多々あったのでそれはその都度なんとなくわかるように書いてるつもり。

※基本メモ等は取っておらず記憶頼み(配信を買った19ソワレ、25ソワレ以外)のため、細かい言い回しの違いや飛ばしているセリフ、勘違いしてるセリフがあると思います。だいたいこんな感じだったんだろうな程度で読んでください。

※どっかに怒られたら消します。

 

15日(初日)
(なんせ初見だったのでインパクト強すぎる上にそのうちそんな壮大なアドリブシーンになるなんて思ってなくて記録していなかったので憶えてない。ただし自分の呟きを遡る限りこの日からアドリブっぽい言動はしてたらしい。情報求む……)


16日※
しゃなな「(羽根を示し)……これいる?」
ヨランド「似合ってる^^」


17日マチネ※
しゃなな「(ヨランドの圧に)わたしはヴァロア朝第5」
ヨランド「シャルルセッツ! シャルルセッツ! シャルルセッツ!」
しゃなな「ハーーーーーーーーッ(深い溜め息)」


17日ソワレ【若干まだ本人が入ってる】
しゃなな「なんだよこの羽根……この時代にこんな羽根ねーよ」
ヨランド「笑」


19日マチネ※【まだ嫌そう】
ヨランド「シャルルセッツ! ……シャルルセッツ! ……できるこ!」
しゃなな「わたしを誰と心得る? ……ハー(ため息)」


19日ソワレ(マルチアングル配信あり/WOWOW放映分公演
ヨランド「シャルルセッツ! シャルルセッツ! 出来る子!」
しゃなな「(立ち位置に向かいながら)……ものすごい視線を感じる」


20日マチネ【この頃はヨランドの方がノリノリ】
ヨランド「シャルルセッツ! シャルルセッツ!」
しゃなな「……(無言で羽根をぶんって震わせる)」
ヨランド「できる!!!」


20日ソワレ
ヨランドが煽りすぎて拍手が鳴り止まない
それを手で抑えるようにして鎮めるかいしゃなな
しゃなな「……これはどういう状況なんだ?」
ヨランド「昔語りですから笑」


21日マチネ【だんだんアドリブが洗練されてくる】
しゃなな「……疫病?」
ヨランド「疫病。」
しゃなな「(ふーっ、と息をついて呼吸を整えてから)今下ろすから」
ヨランド「ノリノリ?」

 

22日マチネ※

しゃなな(煽ってくるヨランドに向かってぼそっと)「覚えとけ……」

 

23日マチネ※

ヨランド「シャルルセッツ! シャルルーセッツ! できるこ!」
しゃなな「疫病? ……(羽根を示しつつ吐き捨てるように)どこで売ってるんだ」

 

23日ソワレ【ついに登場した瞬間に拍手が起きるようになった】

しゃなな「……(ヨランドが盛り上げた拍手を、両手でボリュームあげるようにしてさらに盛り上げる)」
(会場たくさん拍手)
しゃなな「……(手を下ろして静める)」
(会場静かになる)
しゃなな「……気分がいいからやる」
ヨランド「笑」
しゃなな「(立ち位置に立ってからヨランドの方を向いて)これだけだからな!?」
ヨランド「これだけ?」
しゃなな「次はやらないからな!」
ヨランド「笑」


25日マチネ(最前列カメラ配信あり)【まだちょっと突然の声出しに戸惑ってる客席】

ヨランド「シャルルセッツ! シャルルセッツ!」(客席を促すように)
しゃなな「……(耳を澄ます)」
(戸惑う客席)
しゃなな「……何も聞こえないが」
ヨランド「……できる!」
しゃなな「……仕方ない」


25日ソワレ(演出家スイッチング配信あり/円盤収録分公演

(いつものように拍手を促すヨランド)
しゃなな「……(両手でさらに盛り上がれの仕草)」
(客席からさらなる拍手と歓声)
しゃなな「……(両手をすっと握る)」
(一瞬で静まる客席)
しゃなな「合格。」
ヨランド「笑」
しゃなな「やるか」
(立ち位置についてから手を前でひらひらさせるしゃなな)
ヨランド「おりてきてる?」


26日ソワレ【ヨランドこれもあなたの策略のうちか】

ヨランド「やってよ! 作ったんだから!」
しゃなな「……この羽根はあなたが作ったのか」
ヨランド「そうよ!」
しゃなな「じゃあやるか」
ヨランド「やった!」
しゃなな「……善き母だな」
ヨランド「笑」


27日マチネ【このあたりから登場時に拍手が起こるのが常になってくる】

(拍手してた時ヨランドがなんか言ってたけど聞き取れなかった 一度収まる拍手)
しゃなな「……(両手でもう一度拍手を促す)」
(会場拍手)
しゃなな「……(両手を握る)」
(すっと静かになる会場と嬉しそうな顔のしゃなな)
しゃなな「ふふふ」
ヨランド「もう入ってる?」
しゃなな「……ふふふふ」(そのままばっとポーズを付けて曲開始)

 

27日ソワレ
(最初の「何だこの格好は」が慌てる感じからうんざりした感じに変化し始めた)

ヨランド「(盛り上げて歓声も促す)」
しゃなな「(耳を澄ませるような仕草)」
(客席から大きな拍手と歓声)
しゃなな「……(手をすっと握る)」
(静まる客席)
しゃなな「(立ち位置に付きつつ)ふははは」
ヨランド「あっもう下りてる」
しゃなな「(確か手を顔の前にやってた)ふははははは……!(そのままばっと最初のポーズを決めて曲スタート)」


28日マチネ
(怪訝そうに「何なんだこれは」)

(ヨランドがいつものように拍手を促す)
しゃなな「……(片手を耳に添えて聞いてる仕草、もう片手で拍手を促す)(しばらくやってる)」
(会場から拍手と歓声)
しゃなな「(煽ってた手を握る)」
(会場静まる)
(笑う甲斐翔真←一瞬マジで甲斐翔真の顔)
しゃなな「よし、やろう」
ヨランド「ノリが良い笑」


29日マチネ
ヨランド「(いつもみたく煽りながら)この日を! ずっと! 待ってたわ!!」
しゃなな「……(手で煽る)」
(歓声と拍手)
しゃなな「(手を握る)」
(静かになる)
甲斐翔真「……(笑いながらサムズアップ)」
ヨランド「笑」
甲斐翔真「(笑いながらポーズ決めて瞬間に黒死病に)」

(名前の打ち間違いはしてない。)


29日ソワレ

(定番になってきた耳を澄ましながら煽るポーズ、からの手を握って客席を静かにさせる)
しゃなな「……ちゃんちゃらおかしい」
ヨランド「よく育った。」


30日マチネ(東京楽)【楽につきセリフからのロングverでお届けします】

(登場から大きな拍手、止むまでセリフ待ち)
ヨランド「みんな有難う^^」
しゃなな「何だこの格好は」
ヨランド「まあせっかくの昔語りですから、それにいくら無知なる王とて、この国に蔓延った疫病のことはご存知でしょう?」
しゃなな「また私に一役買えというのか!」
ヨランド「ええ、ここで断るほどつまらない男ではないでしょう?(客席に向かって)ねえ? ほらもう一度」
(会場拍手と歓声)
ヨランド「シャルルセッツ! シャルルセッツ!」
会場 \\シャルルセッツ!//
ヨランド「シャルルセッツ!」
会場 \\シャルルセッツ!//
ヨランド「できる子!」
会場\\できる子!//
(拍手と歓声)
しゃなな「……(手で静める)」
(静かになる会場)
しゃなな「……見納めとけ。」
ヨランド「笑」


東京楽にしてついに観客も声出しに乗れるようになった。

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大阪公演はさらにアドリブ細かく入るようになってた。


8日(大阪初日)

①拍手で迎えられ、ちらっと客席の方を観てライオンキングポーズをさらに決め直すしゃなな
(さらに拍手をもらう)
拍手が終わったところで「なんでやねん。」

②ヨランド「ここで断るほどつまらない男ではないでしょう? ……なんかやりたそうだし」

③拍手をもらって、手で盛り上げ、さらに耳をすませるポーズをして思う存分拍手と歓声を浴びたあとで両手を握って静めて一言
しゃなな「ありがとう。」(若干関西イントネーション)

④立ち位置に立ってからヨランドの方を見る
ヨランド「^^(サムズアップ)」


9日

①登場時拍手にライオンキングポーズを解く
しゃなな「まばらだな」
(確かにまばらだったので会場リベンジででっかい拍手)
しゃなな「(手を握って止める)「えーやん。」

②ヨランドが話してる最中に羽根をぶんぶん振るしゃなな

③ヨランド「断るほどつまらない男でもないでしょう? なあ!?」

④しゃなな(拍手と歓声をいつも通り盛り上げ静めて)「ほなやるか」
ヨランド「おおきに^^」


10日マチネ

①登場時ライオンキングポーズのまま右手をひらひらさせてさらに拍手しろと促すしゃなな
(会場大きな拍手)
ポーズ解いて第一声
しゃなな「どないやねん。」
ヨランド「ほしがりさんねえ」

②両腕をゆっくり上げて会場にさらなる拍手を促す黒死病くん(会場拍手)
→円を描くようにしながら手を握って止める
しゃなな「ふはは……ふはははは!」
(ヨランドがなんか言ってたけど聞き取れなかった、しゃななはそのままポーズ決めて開始)


10日ソワレ【ついに演出家公認になる】

①拍手が自然に止むのを待って
しゃなな「何さらしてけつかんねん!」
ヨランド「何をさせてるんだという意味だそうです」
しゃなな「スエミツケンイチという日本人に言えと言われた……」

②ヨランド「断るほどつまらない男ちゃうやろ!?」

③拍手が自然に止むのを待つしゃなな
甲斐翔真「言えてほっとした。」


11日(大千穐楽【本音が出る中の人】

①(最初から拍手と歓声があがるのを聞いてライオンキングポーズを整え直し、さらに盛り上がるのをしばらく聞いてからポーズを解くしゃなな)
甲斐翔真「……みんなそんなにこのシーン好き?」
(会場からまた拍手と歓声)
ヨランド「好っきゃねぇん」
甲斐翔真「いやもっとあるでしょ、別のシーン……」
(甲斐翔真がぶつぶつ言い続けるので「何だこれは」のセリフを待たずにヨランド「せっかくの昔語りですから~」と進行)

②「つまらない男ではないでしょう? ほら練習してたから一緒に、シャルルセッツ!」
会場 \\シャルルセッツ!//
ヨランド「シャルルセッツ!」
会場 \\シャルルセッツ!//
ヨランド「出来る子!」
会場 \\出来る子!//
ヨランド「かっこええ!」
会場 \\かっこええ!//
(ヨランド拍手煽り、会場拍手と歓声。盛り上げて静めるいつものしゃなな)
しゃなな「……好きやで」
(拍手と歓声の中しゃなながポーズを決めて曲入り)

 

好きじゃなかったらこんなに毎日まとめてません! ヨランドもしゃなな黒死病くんも楽しい時間をありがとうございました!!!!!
(なお後日対面イベントでシャルル7世の中の人に「楽しかったですか? 緊張しました?」と尋ねたところ、「緊張と言うよりネタがだんだんなくなってきて考えるのが……」とのことでした よくぞほぼかぶらずに完走しました本当に有難うございました!)

シャルル7世の中の人を推しとするオタクがとりとめもなく「イザボー」の感想を語ったらめちゃくちゃ長くなった記事。

ミュージカル「イザボー」に通い詰めた感想。東京公演が終わったので。そして明日から大阪公演が始まるこのタイミングで書き上がったので。
演出家の他作品は未履修。シャルル7世の中の人が推しなので基本そこを中心に観てた(のでそこが一番感想長いしそこら辺の話が他の方の感想にも絡んでくる)、そして全体的に概ね楽しんだ者の感想です。
ネタバレに全く配慮していませんので、大阪公演やブルーレイで新鮮な気持ちで観たい方はお気を付けください。

 

 


フランス革命時代のことは良く取り上げられるしたぶんマリー・アントワネットって日本で一番有名なフランス王妃だと思う。ミュージカルに限らずそこら辺を題材にした物語は山ほどあるので何となく知ってた。
けれど、百年戦争の時代まで遡るとそういえばジャンヌ・ダルクという少女のことは何だか知っているような気がするのだけど、彼女が助けたのに彼女を助けなかったシャルル7世という人物のことについては結局どうしてそうなってしまったんだろうとは思いつつ良く知らなかったしそれ以外の人物を知らないし、そもそも歴史において百年戦争なんて呼ばれるすさまじい戦乱の時代が何故フランスとイギリスの間にあったのか、何故ジャンヌ・ダルクという少女ひとりが出てきただけで事態が収束に向かい始めたのか、そもそも何故農村出身の平民の少女一人に国が縋らなければいけない状況に陥ったのか、そこを突き詰めようと思ったことはなかった。


ミュージカル「イザボー」の主役であるイザボー・ド・バヴィエールの物語は、ジャンヌ・ダルクが活躍した時代からすれば時代的にも成したことの内容としても前日譚と言ってもいい。(もっとも彼女はジャンヌよりも随分前に生まれたが、ジャンヌよりも後の時代まで生きている)ただしこの前日譚、現在残っている「史実」とされる人生を軽く予習しただけでも濃すぎて眩暈がした。そんな人を中心に据えた物語。余談だけど会場はブリリアホール、大阪はオリックス劇場。どちらも昨年の終わり頃まで「ジャンヌ・ダルク」の物語を上演していて、そちらは配信で観たけどイザボーという名前が何度も登場して非常に予習として有用だった。去年も思ったけど、何か同じ時代の舞台を立て続けにいろんなとこでやる時期ってあるのなんでなんだろう。参考になるけど。


「イザボー」は、世界初演の、日本発オリジナルミュージカル。
元気になる悲劇だということだったので、どういうこと? と思いながら観に行った。観て納得した。むしろ、これを「悲劇」と言ってしまってよいのか、そもそも悲劇ってなんだろうって考えた。

 

 

イザボーの息子であるシャルル7世の戴冠式直前から物語は始まる。彼は自分が即位することで自分が生まれる前から続いていた血塗られた戦いを終わらせ国に安定をもたらすことを誓いながらも、「最悪の王妃」と称されている女性イザボーの血を引いていることから、彼女のように国を破滅に導くのではないかと恐れていた。彼が「自分の唯一の善き母」として慕う養母ヨランドに、恐れとは無知から来るもの、あなたは彼女のことを知らなくてはいけないと諭され、知りたくもないと思っていた実母の生きた足跡を辿ることになる、という流れ。

 

時代は後に「百年戦争」と呼ばれるようになった、フランスとイングランドが終わりの見えない戦争をしていた時代(当時はその名がなかったため、登場人物は皆状況を「百年続くかのような戦争」と称しているのが個人的に観客への伝え方と当時の人々の目からの視点が良いバランスで詰まってる呼び方だなあと思って好き)。

国同士だけでなく、フランス国内でも様々な派閥が権力をめぐって争っていて、この物語もどちらかと言えばイングランドとの対立よりもフランス国内の対立の変遷とその中を生き抜いた時の王妃イザボーを中心に描かれる。有名なフランス革命の時代と違うのは、権力を持つ者の敵はあくまでも他の権力を持ちうる者であることで、民衆は酒場で王族の噂話に花を咲かせ批判の言葉を叫ぶけれど、それが何かの行動に結びつくことはない。まだ王族は絶対で、民衆が自分たちにも政治を動かす権利があると気づくにはまだ早かった時代。

 

……という、日本人には若干親しみの薄い時代の話を、こんなにパワーのあるミュージカルとして成立させたのはそれだけでもすごいと思う。知らないことがたくさんあったけど、要所要所で説明が入りながら話が進んでいくので、その説明が理解できればストーリーをかみ砕くのも然程難しくはない。その点でも狂言回しというよりも「観客と一緒に歴史を傍観する」立場のシャルル7世とそれを導く養母ヨランドの存在が非常に助かる。ただ、説明が早口な部分があるのと、私の知識のせいもあるだろうけど頭の中でぱっと文字に出来ない言葉もあって全てを1回で理解しきるのはだいぶ力がいると思うし、できればネット上で見られる程度の情報でいいからイザボーとシャルル7世、その周辺をさらっとでも予習しとくと飲み込みやすいかもしれない。(その点、歌詞が全てパンフレットに載ってる点は助かる。さすが国産ミュージカル、権利強い……)

 

 

タイトルロールであるイザボーを演じた望海風斗さんへの称賛は少し検索するだけでも大量に出てくるし私はそれにだいたい同意なのでそちらにお任せするとしてさらっとだけ書こうと思うんだけど、私はNext to Normal、ガイズ&ドールズ、ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル、そしてイザボーと、退団後の舞台でだけで彼女を拝見していた中で、なるほど確かにイザボーは今までの中で一番ハマってるなあと思った。茨の道を進み、「すべての栄華は私のもの」と言いながらもどうしようもない運命に時に絶望し、諦観し、けれど最後は力強く「これが自分である」と宣言する。その物語がただの悲劇にならなかったのはあまりにも望海さんが望むもののために突き進んだ「イザボー」としてそこに立っていたからかもしれない。

 

イザボーという女性については、彼女の物語をもし悲劇だというなら一番の原因は「彼女に与えられた立場と事前の知識があまりにもアンバランスだった」ということなのかもしれないと私は思う。
女性には大した教育が施されず、王妃は後継者を生み育て、王政の(文字通りの)象徴であることが求められた時代、国王が狂気にさえ落ちなければ(その是非はともかくとして)おそらくその型通りの人生を歩めていたはずの女性のように受け取った。初めてフランスに連れてこられた時に「政略結婚」という言葉すらも知らない様子で初々しく振る舞っていたことや、「この世界の誰より幸せになることを夢見ていた、花や鳥たちにも聞かせていたわ」と歌う様は、まさしくひと昔前の「プリンセス」そのものだったから。彼女は自分の道の切り拓き方を自分で考えていることから知恵がなかったわけではなく、ただ知識を得る機会には恵まれずに、それ故自分を守るべき国王が盾とならなくなった時、代わりに自分が愛する国王や国や子供たち、そして自分自身を「自分なりに」守るための手札は(言い方に難はあるが)自分で産み落とすか、周りの男たちから奪い取るしかなかった。
それでも、彼女は手の中におさめた手札全てを使い切って、人生を生き切った。何を言われようとも生きると突き進んだ彼女の姿は、望海さんの強さと絶望を同時に表現できる振り幅、そして説得力のある演じる姿があってこそのものだった。

 


この物語をはじめるきっかけになり、一番観客に近い視点でこの物語をある意味傍観する、甲斐翔真さん演じるシャルル7世の立ち位置がすごいと思う。物語は「彼が知らなかった実母の物語」を知ろうとするところから始まるが、物語が進むにつれて彼もその中で生を受ける時代を迎え、やがてその物語の中に組み込まれつつも一方で傍観者であることを続ける。彼もこの時代の人間であり、価値観は(多少現代の人間に寄せているところはあるにせよ)他の登場人物とそう変わるものではなく、600年前の価値観は現代とあまりにもかけ離れていることが当然とされているところもある。けれどシャルル7世はあくまで「観客と同じ目線から」物語を観なければいけない。そのバランスがとてもいい。

 

劇中で、シャルル7世がその時代にあった出来事について目の当たりにしたその場で感想を述べるのは2回(自分がその時どう思っていたかの話や、実際に体験したことを語っている時のことは除く)。語ると長くなるので詳細は省くけれど、この2つのシーンにおけるシャルル7世の意見は概ね観客と同調するものだと思うし、当時の価値観やシャルル7世自身の考え方から見ても矛盾はなさそうだと感じる。また一度だけ、彼自身が非情な決断をするシーンもあるが、その際完全に彼は舞台の場面の登場人物として動いているので、当時のあの立場ならそういうこともあるよね、という感覚で見られる。

 

一方で、おそらく彼が傍観しながら観客と異なる印象を受けたであろうシーンでは「沈黙を保つ」ことで観客との意識の剥離を避けている。

 

なんせ私は中の人が推しなので彼が直接喋らない、暗転の中にいるようなシーンの行動も逐一観ていたオタクなのだけれど、彼はそういった通常自分が注目されないであろうシーンでもきちんとシャルル7世として行動している(たぶん舞台上にいる皆さんがそうだと思うのだけれど)。
責められつつ、私はただ(身近なものを)愛そうとしただけよ、と叫びながら去っていくイザボーを見送る目はそれまでに抱いていた最悪の王妃という母のイメージを覆され戸惑っていたし、ルイの妻ヴァレンチーナの非業の死を聞かされた時には驚いたような素振りを見せていた。身籠った子供(=シャルル7世)に対してのイザボーの言葉に静かに一喜一憂する表情も、袖から登場して来る際、ヨランドに「シャルルは敵だ」と告げるイザボーの言葉を聞いてしまって思わず足を止めるのも切ない。ヨランドがイザボーに自分とヨランドの娘を婚約させ(そして引き取)る話をしている時にも、結果はわかっているのにどこか自分を見捨てないでほしいというようにイザボーを見上げるその目も。(ついでにその直後の曲で、作中一番感情爆発させてたのがものすごく良かった)

 

一方、「女というものの価値」を説かれ続けるイザボーの、彼女に浴びさせられる言葉は現代から見れば耐え難いものばかりなのだけれど、その様子を見ているシャルル7世は表情ひとつ変えない。現代の価値観がどうであれ、その時代はそれが「普通」の価値観であり、おそらくシャルル7世もそれに疑問は抱いていなかっただろう。ただそれを強く表現してしまえば観客との剥離が生まれて、舞台と客を繋ぐ役割が揺らいでしまう。それをうまい具合に「曖昧にする」ことで、観客との距離を想定以上に引き離さず、同時にその時代に存在する人間であることにも説得力を失わせない表現が素晴らしかったなあと思う。

 

現実と回想を行き来し、時に自分で解説しながらその時代に降りていくこともある役柄はとても難しいだろうしともすればこちらも混乱しがちだろうけれど、それがきっちり分けて表現されていたと思うし、同時に最初は不安げに玉座に座り、「今更あの女のことなど知りたくもない」と言っていた彼が、その足跡を辿るにつれて最終的に自発的にイザボーの考えを知ろうとするところまでたどり着き、堂々とした姿で戴冠式に臨むのが頼もしい。最後のシーンはきっと史実ではないが、忌み嫌っていた血もまた自分の一部であり、決して汚らわしいものではなかったと受け入れて前に進む覚悟を見せてもらった。幕切れの瞬間、おそらくだいたいの人がイザボーに視線を奪われている中で、舞台の端で一人空の向こうを見上げるようにするシャルル7世の姿が好きだ。角度がちょうど去年のムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカルで最後に彼が演じるクリスチャンが笑顔を見せていた時のものとだいたい同じで、つまり決して母とは呼べなかった、しかし確かに一緒に戦っていた今は亡き一人の女性のことを思いだして、誰にも知られないように敬意を表している気がして。

あ、兼役(と言っていいものか)めちゃくちゃ好きでしたしアドリブが日々洗練されていくのが「新しいスキル取得したね……」という感じであのシーンにめちゃくちゃお礼言いたいです(誰目線)あの曲いつか個人イベントで歌ってくれ。

 


そのシャルル7世の父であり、イザボーの夫、上原理生さん演じる狂気王シャルル6世。(余談かつ個人的な話ですが今回推しと共演したことある方がプリンシパルに多くて、安心してチケットが取れました……もちろん新しい方との共演も化学反応が楽しみなんだけど、世界初演のミュージカルで強力な安心材料があったのはものすごい良かった……)


上原シャルルは出てきた時にはもう既に狂気の中で、正気の芝居より狂気の芝居の方が多いというすさまじい役なんですけど、いやもう……すごい……狂気の中にいるのにちゃんとめちゃくちゃ歌い上げている……でも狂気の中にいる……表現力すごすぎる……
最初に狂気に落ちた時に見せる顔が怖すぎて怖いもの見たさで双眼鏡覗いてました。本当にすごかった。

 

狂気王と呼ばれる前、親愛王と呼ばれていたシャルル6世。その史実だけでもきっと根は優しい人だったのだろうなというのが想像できて、それはだからこそ壊れていく自分を恐れてイザボーに縋り、結果としてそれがイザボーを変貌させていくその流れが切なかった。最後のイザボーとの対話は夢の中だけれど(ところで私はあれはイザボーの夢だと思っているのですが実際はどちらの夢なんだろう)本当にそうだったらいいのに、と願わずにはいられなかった。少なくともイザボーはそうだったでしょうから。それにしてもその前の場面の、精気が抜け落ちて最早廃人同然の顔も静かなのに迫力があって、本当に狂気王、すごかった……

 

数少ない「親愛王」の姿をしている二幕最初のシーンが愛おしすぎてたまらなかったのですが、それにしても息子が日を追うごとに「役のままアドリブのセリフを吐く」スキルを身につけていく一方で父が日を追うごとに自由になっていくのがめちゃくちゃ面白かったですwww あの勢いで大阪も駆け上がっていくのですか親愛王よ。
あと第一幕の最後、父と息子の動きがあまりにも同じでこれで血が繋がってない可能性とか論じる??? と思ってました。振り付けが偉すぎる。

 


ブルゴーニュ公ジャン、中河内雅貴さん。無怖公と呼ばれていたジャンですが、その称号の通り、特に二幕に入ってからの剣幕がすごくて震えた。一方父親の傍に常に控えている一幕(この父子普通にめっちゃ仲よさそうでいい、密かなる癒し)ではわざと抑え目な感じで、それが二幕の変貌を際立たせた。父親が亡くなった時に「イザボーとルイに対する楔がなくなった」というようなことを言っていたが、本当に楔を抜かれたのはジャンだったのではなかろうか。
一方で、ただの「恐れ知らず」ではない人間臭さもあって良かった。両側から槍でどん! と大きな音を出された時にいちいちびくついてたの可愛かったし、婚礼パーティーで無表情にばりばり踊ってたのめちゃくちゃ可愛かったし、そして最後、絶望的な状況に陥った時に出た言葉と行動が「どけ!」と必死に逃げようとすること。おそらく閉鎖空間で、逃げようとも逃げられるはずがなかったのに。人間臭さ、泥臭さという点では、彼が一番だったかもしれない。その二面性がとても好きでした。イザボーが「あなたは政治家としては優秀」と言っていたし、民衆の気持ちを誘導することにはものすごく長けていたけれど、言われていたほど怖いもの知らずではなかったのかもしれない。彼もまた、必死に生きようとする中で時代の波に呑まれてしまった一人なのかもしれないと考えさせられるキャラクターでした。

 

中河内さんを拝見するのは3作目なんですけど(クラウディア、MR!、この作品)毎回(確か毎回)ばりばり踊るシーンがあって楽しー!!! 弁明シーンはめちゃくちゃ楽しくて罪悪感と拍手の間で揺れ動きました。私は無条件にシャルル7世の味方だったので(……)途中の公演から手拍子しなかったんですけど、あのシーンは普通に手拍子した方が楽しいし、後で「民衆はこうやって扇動されるんだな……」っていうのを身をもって知れてずーんと来るのでよいと思います。

 


オルレアン公ルイの上川一哉さん、MR!のロートレックがとても好きだったので今度はどんな感じなんだろうと思ってたら超イケメン! 軽いけど!←
ロートレックの自分の気持ちを押し込めて一歩身を引いてサティーンとクリスチャンを見守る姿、そしてサティーンに最大の敬意を持ち続ける複雑かつ温かい姿が好きだったのですが、今回は軽く振る舞いながらも腹の中にいろいろなものを押し込めているやっぱり複雑な人だった。あと一歩のところで欲しいものは全て手に入らず、でもその不平を口にすることもできない程度には地位がある人物。彼の行動は欲しいものを奪っていったけれど嫌いになれない兄への当てつけであり、当てつけの末にまた自分の中の純粋な気持ちに気づいて自己嫌悪に陥る、考えれば考えるほど苦しい立場。この舞台、一見王位を望んでいそうでもない人ばかりが王位について、王位を強く欲しがる人は望んだ権力によってそれで破滅していくんだよなあ。望みすぎたばかりに生まれた人の業に潰される、自業自得というやつなのか。

 

それでも、王族である誇りと度胸は最期の時まで持っている人だったと思う。
前述のジャンが最期に(逃げられない場所にいるのに)ぎりぎりまで抵抗したのに対して、ルイは最期に逃げられないとわかった瞬間から勝ち目もないのに戦うことで抵抗し、誰が自分を葬ろうとしているのかを確認し、それを仕組んだものに捨て台詞を言い残してこの世を去った。一方で、複雑な胸の内は最期まで誰にも吐き出すことがなく、彼もまた(自分の行動の結果とは言え)ある種の汚名を背負ったまま言い訳せずいなくなった。彼は彼で、芯を一本持っていて、正統に玉座を継いでいたのならもしかしたら善き王になっていたのかもしれない。

 

それにしてもロートレックの時には見られなかった身体能力が存分に観られてめちゃくちゃ釘付けになったし、とんでもない難曲を全く外すことなく歌い続ける実力にさすが……と感服した。パンフレットに載っていたカットされてしまった楽曲、確かにあのシーンで歌うよりはセリフでまとめてくれた方がすっきりしたなと想像だけでも思うのだけれど、それはそれとしてどんな歌だったのか聞いてみたかったなあ。

 


シャルル7世を導くもう一人のストーリーテラー、彼が「善き母」と呼ぶ養母であり義母であるヨランド・ダラゴン。演じるのは那須凛さんというミュージカル初挑戦の方(もっとも、劇団に所属していて舞台の経験はだいぶあるお方らしい)、プリンシパルの中で私が唯一舞台で初見だった方。(なおこのキャスト発表があった時私はちょうど「らんまん」にハマっていて、思わず出てるらしい場面を見返したんだが、結局どの方なのかイマイチよくわからなくて本当に初見状態でしたすみません←)
たぶん客席で観劇した方のほとんどが思ったと思うんだけど、「いやミュージカル初めてとかマジか」でした。もちろん舞台のノウハウはあり立ち居振る舞いについてはしっかりと身についてる方だからこそなんだろうけれど、初ミュージカルで? あの望海風斗と? 対等にしっかりハモる? どういうこと??? なんで今までミュージカルにいなかったの?????
役柄としてはもちろん、シャルル7世とのアドリブシーンなども彼女がそこにいたからこそ成り立ったものだと思う。すごい。ここで出会えてよかったしまたほかのところでもお目にかかりたい。

 

ヨランドは「善き母」と何度もシャルル7世に言われ、実際11歳で引き取られた彼があんなにも素直に育っているのだから、善き母であることに疑いはないのだけれど(とあるシーンで座り込んだまま立てなくなってしまったシャルル7世に、「少し休みますか?」と声をかけながら背中や肩をさすってあげる仕草が途中から入るようになって、本当に善き母やん……と思えてそのシーンが大好きだった)、一方彼女は策略家で、その知恵で強かに地位を固めていく。シャルル7世も彼女のもとで育ち、彼女に教育を施されたからこそ、(舞台上では描かれないけれど)戴冠後の親政がうまくいったのだろうなと思わせる力すらある。彼女自身が冒頭で口にするようにイザボーとヨランドはまるで正反対で、イザボーが衝動のままに突き進んだ女性なら、ヨランドは理性の元に強かに足場を固め歩んだ女性。この舞台のプリンシパルキャストに女性はふたりしかいないのだけれど、そのバランスが当時強くあった性別による扱いの差を語っているのと同時に、タイトルロールであるイザボーと対角線という同じ線の反対側にいる女性ヨランドという関係性がくっきりと見えた気がする。同時に、ヨランドがしきりにシャルル7世に対して「イザボーという生みの親の真実の姿を伝えようとする」姿、中盤にもう一度シャルル7世に対する「お母様を愛していた?」に、単なる策略家ではない、愛情深い一人の「善き人」としての姿も観られてよかった。この舞台、一見どろどろとしてそうだけど、「悪人」はただの一人も出てこないのがいいなあと思う。皆、自分の人生を精一杯生きた結果の姿なのだ。

 


そう考えると、一番「悪人」としての一面を見せるのは、石井一孝さん演じるブルゴーニュ公フィリップだろうか。もちろんこう言ってしまうのにも語弊はある。
後にイザボーとなる少女をフランス王妃に据えた張本人であり、国王が狂った際には真っ先に「これで自分たちの意のままになる」と笑った「豪胆公」。でも、野心は確かに黒いものではあったけれど、端々に見える姿に「権威を欲しがるもの」という姿だけではないバランスが見えて良かった。「国とは民あってのもの」と言い切るその姿は、権威を手にする責任についてもしっかりと自覚していたのだろうと思えた。まあ、王が狂気に落ちたことを喜ぶさまや「王位だけが権力ではない」という姿にはしっかり腹黒いところが見えていたけれど。あとめっちゃ曲がロックで好きでした。ブルゴーニュ公親子、なかなかにロック。ふたりでライブ開催したら行くわ。

 

史実とは違っているのだけれど、シャルル7世の兼役とフィリップが絡むシーンが、少しばかりコミカルに始まった二幕の空気を一変させていく。シャルル7世にとってブルゴーニュ公の親子はおそらく政敵でしかなかったのだけれど、彼がいる場でジャンが抹殺されるのは史実であるからいいとして、シャルル7世、の姿をした何か、に、フィリップがこの世との別れを定められるのも何だか良い。例えシャルル7世が生まれた時にはフィリップはこの世に居なかったとしても。

 


プリンシパルの方の感想を書くだけでもこんなに長くなってしまったのだけれど笑 アンサンブルの方々もとても良い。開演前から登場して客席を十分に温めてくれたところでそのまま物語に吸い込まれていく感覚は(おそらく好き嫌いはあるとは思うが)とても私は好きだった(通路に近い席の時演者さんがオフマイクで声かけてくれるのも嬉しかった)し、とにかく皆さんのダンスや歌が素晴らしくて、再演やるとしてもマジで大変だな……とは思った。出来ちゃうと信じてるけど。


若き日のイザボーであるイザベルを演じた大森未来衣さんが、イザボーの娘を演じるところまではよくある兼役だと思うのだけれど、ジャンヌとして現れるのは演出すごい……と思った。あの兼役の意味をどう考えるのかは人それぞれだと思うのでこの感想は単なる私の性癖暴露になるんだけど(……)ジャンヌという存在はイザボーと同じく衝動のままに突き進んだ人で、しかし彼女は後に聖人となり、イザボーは最悪の王妃という汚名をまとった。立場の違いやその無鉄砲さを支持してくれる者がいたかどうか、その紙一重で人生はこんなにも変わってしまったんだというところを見せられた気がした。使命を背負い短い生涯を駆け抜けて今なお語り継がれる聖女ジャンヌと、汚名を背負いながら彼女が愛したフランスと国王である息子が二大派閥の和解によって平和への道を切り拓く可能性を見出したところまでを見届けてこの世を去ったイザボー、どちらが幸せだったのかについては、論じることではないとは思うけれど。

 

そう、御託はいいのだ。イザボーの人生が幸せであったかどうかなんて、私たちが決めることではない。ただ確かなのは、「彼女は生き抜いた」ということであって、それが幸せだったのかなんて、私達にはたぶん論じる権利はないんだろう。

 


おおまかなセットはただの一回も変わらず(後ろで幕が上がったり下がったり、テーブルや玉座が出入りしたり、と言ったことはあるにせよ)、三重構造の回廊と階段を模したような円形の装置が回転することによって場面転換が行われる。それを動かしているのは人力。とんでもないセットだった。決して煌びやかでも派手でもないのに、その場その場で場所の情景が見えてくる。日本発のミュージカル!と銘打ってるからには輸出も考えられているのかもしれないけれど、(舞台美術とか詳しくないんでとんちんかんなこと言ってたらごめんなさいですが)確かに人力のセットであればそのセットを置く場所さえあれば舞台の機械的な機構がどうであるかなどはおそらく問題にならないし、上演できる可能性がある場所が多いということはそれだけチャンスもあるということで、もし本当にそこまで考えられているのであればすごいな!と思った。取り敢えずぐるぐるまわるセットのその中で、その上で、演技が続くのがとても格好いい。
音楽もめちゃくちゃ難しいだろうな……と思いつつめちゃくちゃ耳に残るものばかり。若干詰め込んでて早口なところがあるので頭をフル回転させなければいけないんだけれど、皆さんめちゃくちゃブリリアホールに勝てる方々なので、セリフも含めて聞き取りやすい(さすがにアンサンブルさんたちが全員で歌うコーラスとかは声が混ざって聞き取れなかったりしたけど……)

スマホなどの電源は切るようにという諸注意で)このヴァロワ朝にそんなものはなーい!という前説から始まるにもかかわらず、蓋を開けてみればそんな曲このヴァロワ朝にはねえだろ!とツッコミまくりたくなる曲の数々で、だけどそれがめちゃくちゃ格好良くて癖になる。ヴァロワ朝にはないと言えば、前述の大森未来衣さんがアンサンブルに混ざっている時、「乱痴気騒ぎ」というフレーズに合わせてDJの動きをしてるのに笑ってしまった。DJもその時代にはないだろ(可愛かったです。)

 

重厚だけれど、遊び心もあって、悲劇と言えば悲劇なんだけど確かに生き抜いた一人の女性の、エールを勝手にこっちがもらってしまえるような力強い物語。
世界初演な故に少し粗削りな所や、これはいらなかったんじゃ……? というようなシーン、あるいは若干の矛盾点が気になったのだけれど、それはこれからまた軌道修正されていけばいいだけの話。あとはそれこそ「ヴァロワ朝にこんな○○はなーい!」って要素がちょいちょいあって(こんな後ろで申し訳ないですがあれ叫んでたお姉さんめちゃくちゃ好きでしたしなーーーーーーーーーーーい!!!!!!!!ってところで既に拍手を送りたかった)、そこが受け入れられるかによっても楽しめるかどうかは違ってくると思う。個人的には突然のトンデモ設定を持ち込まれたりつまらないアドリブシーンを持ってこられるとその時点で醒めてしまうタイプなのだけど、一つ間違えばそうなり得るシーンがあったにもかかわらずそうはならず全体的にめちゃくちゃ楽しめたので、レベルはものすごく高かったんだろうなあ、とは思う。


東京公演は終わってしまったけれど大阪公演は11日までやっているし、ブルーレイとDVDが出ることも既に決定している。円盤なら豪華版を買ってもチケットS席1回分より安いし、気になってる方は買ってもいいんじゃないかな、と思う。素晴らしい世界初演に立ち会えて本当に良かったし、何より日本発で権利を持っているところがパンフレット、複数回の配信、初日に既に映像化が決定しているという強い布陣の元になってて本当に嬉しいし、こういう感じで日本発の良いミュージカルがどんどん出来ていけばいいね、と思った演目でした。明日から大阪公演行ってきます笑

3月中に観に行ったミュージカルについて感想を一気に書きたい

4月も終わりに近づいていますが、3月とは打って変わって落ち着いた空気はいかがでしょうかミュージカルファンの皆さま。なお私は関東在住なので、今忙しいんだよ! という関西の皆さまやその他の地方の皆様、あとマチルダとかで忙しいんだよ! という皆様には私基準の問いかけで申し訳ないです。(ちなみにマチルダは個人的にどうしても苦手な要素があって舞台上を観ていられないシーンがあることが想像に難くなかったので観劇をパスしました。評判はいいらしいのでいつかその要素が消えるか私が大丈夫になるか推しが出たら(最後は荒療治)再演観たいです。)

 

いやー3月ヤバかったですね! スケジュールが!
ばったばったしすぎて床で寝落ちすることもしばしばでろくに感想呟けてなかったんですがまあまたそれが揃いも揃ってほぼ観てよかったー! だったので、個人的に落ち着いた今感想を一気に書きたいと思います。完全に自分向けの記録ですが、もしご興味あれば暇つぶしにどうぞ。もうすぐゴールデンウィークだし。(誰だよ休み取れば9連休って言ってるやつ)

 


注意事項。
・長いです。
・読みにくかったらすみません。私の文章力不足です。
・全てにおいてネタバレに全く配慮していません。これからまっさらな状態で地方公演を観る予定の方などはお気をつけください。
・個人の感想です。解釈違いがあっても私の感想なのでそこは仕方ない。諦めてくれ。

 


なお目次。この作品だけ読みたい、ってものがある場合はリンクで飛べます。(ただしここに戻ってくる時はお手数ですがスクロールで戻ってきてください)

 

1:RENT
2:ジキル&ハイド
3:ライオン・キング
4:マリー・キュリー
5:SPY×FAMILY
6:太平洋序曲(←これだけほぼマイナスの感想しかない 気をつけて)
7:ジェーン・エア(配信)

観た順(複数回観たものはMy初日基準)です。一部首傾げるものも入ってると思いますがそれは後で説明するのでとりあえず流して。

 



1:RENT

皆さんは何のせいで3月忙しかったですか? 私は8割方これです。理由は単純、推しが出てたので。3月のスケジュールはRENTの合間の空いてる時間に他の予定を詰め込んでるようなものでした。最初に見たのが2020年の秋、それが途中で中止になってしまってからずっとずっと待ってた再演でした。
推しの甲斐翔真くんを観る、を前提にスケジュールを組んだので古屋さんのロジャーのみ1回の観劇でしたが、通いまくったので古屋ロジャーまわり以外のだいたいの組み合わせは観たと思います笑

 

RENTやっぱ面白いですね!
私は推しがミュージカルに出るようになったと同時にミュージカルにハマったので、2020年のRENTを観た時は私もミュオタ初心者だったし、推しもミュージカル俳優1年目だったし、他のキャストさんもRENT初めて! とか役替わりしました! とかの方が多かったので、今こうして中止になることなく最後まで続いた公演を思い返していると2020年もちゃんと続いてたらもっともっとパワーアップしたり私の理解も深まったりしたのかなあと思いつつ。(いや2020の時点で十分良かったんですが)

 

多少の入れ替え、役替えがあったものの、概ね2020年のキャストが集結した2023年春。その2年半で、舞台の上で、他の様々な場所で経験を積んで、何よりこの世界を2年半生き抜いてきたキャストさんたちは、いっそ「凄みに溢れてる」という表現がふさわしくて、また2020年にはこれどういう意味だったんだろうと謎のままだった場所も役者さんの表現力がアップしたおかげでめちゃくちゃ納得がいって、本当に最高の公演を観たな、という気持ちでした。

 

マークのふたりの違いが良いんですよこの座組。
平間さんのマークは最初から「傍観者」であることを自覚していて、そんな立ち位置でカメラを回している。対する花村さんのマークは仲間に入ることの手段がカメラを回すことで、レンズを通してその仲間の中に入っている「気分になっている」。だから少しずつ少しずつ、言葉のニュアンスも変わってくるんですよね。Wキャストってだいたいそうだと思うんですけれど。
二幕中盤、彼がひとりで歌う「どうして僕は傍観者なのか フィルムの中に僕はいない」って歌詞があるんですが、平間さんマークのその言葉には「今までずっと傍観者であったことへの後悔」が、花村さんマークのその言葉には「仲間に入ってるつもりでいたけれど、いつも外からそれを眺めているだけだった自分の孤独に気づく瞬間」が、それぞれ含まれているような感じがして。


その後仲間がばらばらになってルームメイトであるロジャーとも言い争いの末喧嘩別れするシーンがあるんですけど、平間さんマークは少しお節介な世話焼きである故にその一言がロジャーの神経を逆なでしてしまって本格的な言い争いになってしまって最後は仲たがいのまま一旦別れてしまう。対する花村さんマークは自分は孤独なんだという悲しい気持ちのままでロジャーと言い争うからロジャーの感情の吐露であると同時にマークの感情の吐露のシーンになるし、ロジャーの「かわいそうな奴」もどこか平間さんマークに対するよりも哀れみが籠っているし、言い争いをして仲たがいをしても優しい花村さんマークは「電話する」というロジャーの言葉に手を上げることで答えてあげる。
次があったら是非比べて見てくださいって言いたいんですけどこのふたりたぶんもう次回はいないから映像を見せてくれー!!! って気になってしまいます(平間さんはSNSで「RENTの旅が終わりであること」を明言、花村さんはまた聞きですが東京楽の挨拶で「苦しい役でまた引き受けるのを迷ったけど、とにかくこのメンバーとSoLを歌いたいから戻ってきた」と発言しています)

 

本当全員の話をしたいんですけどあまりに長くなるのであと推しの話をします。(……)
そもそも2020年にRENTを観に行ったのは甲斐翔真くんがロジャーをやるから、でした。なので初RENTが2020年です。今でも初日にロジャーがフードを取った瞬間「金髪 に なってる!?」で意味の分からない衝撃を受けてRENT聴いてる間中ずっと泣いてたのは忘れられません。金髪最高でしたが隣の人には相当のレントヘッズだと勘違いされたかもしれません。
ちなみに堂珍さんのロジャーは観るはずだった公演が中止になってしまい観られませんでした。そう、半分も行かないうちにその後の全公演が中止になってしまったのが、2020年のRENTでした。

 

で、満を持しての再演。2020年直後のZoomでの演出家のオンラインセミナーみたいなので「また出てくれるかは彼ら次第だから」みたいなことを言っていたので強い期待はしないで待っていましたが、ほとんどのキャストさんがもう一度やることを選択してくれて(もちろん出演されなかった方の選択も尊重します)、推しももう一度ロジャーをやることを選択してくれて、本当に嬉しくて、楽しみでなりませんでした。
が、ロジャーのこと、2020年ではあまりわからなかったんですよね。「行動になんか一貫性がないなあ、格好いいけど」くらいな感じでした。

 

2023年の甲斐ロジャーは、本人がファンミーティングで「感情を一つ一つ大事にするようにしてる」とお話ししてくれましたけど、本当にそんなロジャーで、行動の全てがひとつの線でつながった感動がありました。
恋人だったエイプリルを喪った過去、手にイニシャルを彫るほど愛していた人の突然の死をおそらく第一発見者として目撃して、それと同時に自分の命の期限も差し迫っていることを知ってしまって。
だから人は愛せないけどせめて一曲生きた証として残したいともがいていたら、ミミという女性が現れて、いろいろな偶然が重なって愛し合えるようになって、でも彼女があまりに早く弱っていくことにエイプリルを重ねてしまってもがいているところへ友人のエンジェルがいなくなってしまって。
Goodbye Loveのロジャーは自分勝手に喚き散らしている印象が強いですが、ここまでの積み重ねがあって、あまりにもトラウマが強すぎてコントロールが自分でも効かない結果なんだな、と納得できたのは、2023年の彼の表現があったからです。

 

甲斐ロジャーはあまりにも表情が弱々しくて繊細で、強がっているところですら泣き声になっていたりして、本当に「もがいている」印象が強いロジャーでした。RENTの物語は彼を中心に動いていくわけですけれど、彼の感情が表情や仕草や声色でめちゃくちゃ出てるのでもう物語がぐるんぐるん引っ掻き回されるんですよ彼のパワーで。そのくせ最後は元鞘だからずるいよなロジャー!←
でも、正直最後で何でミミは生き返るんだろう、というのに20年は明確な自分なりの理由がつけられないまま終わってしまったんですけれど、23年はここまでロジャーがもがいてミミを思い続けて最後はそれを素直に出せたなら、エンジェルも助けてくれるだろうな、とすんなり思うことが出来ました。

 

きっと次に再演することがあったらキャストががらっと変わる気がするので、この2023年のファミリーを観られたことはとても幸運だったし、その記憶をもって次の公演を楽しみに出来るのもとても素敵なことだなと思います。

 

1回しか観てないけど古屋ロジャーはまっすぐで自暴自棄とやさしさの間で揺れてて魅力的だったし、
遥海ミミはパワフルなのにだからこそ2幕中盤からの弱っていく悲しさが際立っていたし、アリサミミはどこか悲しみを背負ってるように見える儚げででも強く立ってる魅力的なミミだったし、
加藤コリンズの安定感と言ったらそこにいるだけできっとルームメイトだった時もムードメーカーだったんだろうなって思えたし、ソニコリンズ最初はセリフちょっと言いにくそうな部分があったけど後半になるにつれてもうエンジェルを喪った時の哀しみとその後のそれでも生きようとする優しさがめちゃくちゃ素敵になって行ったし、
百名エンジェルキュートでダンスうまくて本当エンジェルやってくれてありがとうだし、RIOSKEエンジェルもう安定すぎるし綺麗すぎるしところどころで見せる色気やお茶目さがもうカンストしてたし、
えみこモーリーンもうモーリーンだなあ!って感じでハマってたし、りなモーリーンロングトーンは美しいのにその直後のパフォーマンスのギャップとかそりゃみんなに可愛いって言われちゃうモーリーンだよなだったし、
モーリーンに振り回されながらも自分を見失わない塚本ジョアンヌめちゃくちゃ格好良かったし(余談だけどタンゴモーリーンで電話が鳴った時のマークを制する声がめっちゃアメリカンで好きだった)、吉田ベニーいい奴すぎる上に歌が素敵だしあと言ってることが一番マトモ過ぎる上に行動がそれに見合ってて全く憎めなかったし(でもミミにちょっかい出すのといらないっつってた家賃いきなり請求するのどうかと思うよ!)、
吉田さんのSoLのフェイクが20年に続けて聞けて本当に幸せだったうえにもうすごすぎて毎回鳥肌ものだったし、長谷川さんの優しげなライフサポートの人とカフェでロジャーと仲良く拳ぶつけ合うシーン最高だったし、小熊さんのチャーミングなマークママとやさぐれたようなコート売りのギャップすごかったし、
チャンヘさんの怪しげな薬売りの演技がもうなんか好きで釘付けだったし、Zineeさんのアレクシー可愛すぎて憎めなかったし、ロビンソンさんのゴードンで寂しそうにした後のホームレスの「真面目に生きてる!」の落差すごかったし、

 

本当愛してるよ2023RENTファミリー。その器を作ってくれた2020RENTファミリーも。愛知の前楽でRENT聞きながら本当に推しの大千穐楽がようやく始まった感慨でぐちゃぐちゃに泣いてる私がいたんですけど、まあ結局2020年の初日と同じ状態だったってことなので、なんか綺麗にまとまった感じでしたね。

 

あと個人的にはまたWhat You Ownのセットぐるぐるするのが観られてめちゃくちゃ幸せでした(動き的にものすごく好きなシーン その後マークとロジャーがはしご越しに一瞬目を合わせて笑うのもめちゃくちゃ良かった)

 



2:ジキル&ハイド

推しがいつかやりたい! と豪語して憚らない作品。なので一度観てみたいとは思っていたんですが、発表されたキャストが大優勝過ぎて結局3回観ました。なお4回観てジキルとルーシーの組合せを制覇する予定だったんですが、石丸×真彩回だけ推しのイベントと取った日時がかぶってしまいチケットを手放すことに。それに伴いその1回だけの予定だった桜井エマも観られていません。(違うんです回数を絞ったんじゃなくてジキル×ルーシーの組合せと日付優先したらそういう配分になってしまって桜井エマはこの1回でじっくり観る! って思っていた回……だった……)分裂したかった……

 

面白かった! ルーシーがあれになっちゃうシーンはリアルすぎてびっくりしたけど!!!←
そりゃやりたいってなるよな! っていうジキル役の面白さ! 演じる方は大変だろうけど楽しいだろうなあ、と思いながら(上から目線ですみませ……)観ていました。石丸ジキルはさすがの一言だったし、柿澤ジキルはちょっとした笑いもあってとても良い。そしてお二方ともハイドになった時のギャップよ。

 

個人的にはルーシーがどちらも優勝過ぎて、あとエマも好きすぎてあとあの舞台セットも好きすぎたのでうっかり何も買わない予定だったのにルーシーとエマの舞台写真セットを買いました。後悔はしてない。
笹本ルーシーはもしかしたらこの人もっと上の階級にいたことがあるんじゃないかな……? と思わせるようなルーシー。気高さは失ってないんだけど、今いる場所からは逃れる術はもうなくてどこか達観か諦観がある感じ。だからこそ新しい生活ができるかもしれない(=昔のように戻れるかもしれない)という目の輝きと、それを踏みにじられた時の一瞬の絶望が悲しすぎる。ハイドの顔を観ながら事切れた時、彼女は何を思っていたんだろう。
真彩ルーシーは、たぶん昔からずっとこういうスラムのような場所にいて、そのままどん底にたどり着いたんだろうな、というような印象を受けるルーシー。真彩さんのイメージから娼婦……? と思ってたんだけど、見事にルーシーだった。足を開いて座る仕草は家庭で教わるような躾を一切受けてないんだろうな、という過去を想像させるし、ジキルからの手紙を読む時に少し読み方がたどたどしくなるのも、十分に教育を受けられなくて、文字は一応読める程度なんだな、と思わせる。だから新しい生活ができるかもしれない(=とにかくこの酷い場所から抜けて、別のどこか素敵な新しい世界に行けるのかもしれない)という希望と不安と、それを踏みにじられた時の茫然とした表情が悲しい。一度でも、彼女が幸せだった時はあったんだろうか。

 

エマは前述の理由でDream Amiさんしか観てないんですけれど、1回目見終えてからえっミュージカル初めて……? というのを知って驚いたくらいに素晴らしかった。強気で、賢いけど、世間知らずで、背伸びもたぶんしてるんだなあ、と思わせるエマ。声もとても素敵。あと恋人に長いこと会えなくてさすがにちょっと不貞腐れる様がチャーミング。最後は聖母のようで、めちゃくちゃ素敵でした。またどこかの舞台でお会いしたいなあ。

 

また舞台のセットがすごかった。回廊のような二階が張り巡らされていて、その中心ではジキルの自室が出てきたり、応接間なのかな? が出てきたり、あるいはエマの家、街中、どれも本当に豪華。厨二病が未だに治ってないとこがあるのでジキルの自室のセットには大興奮しましたが、話が進むにつれてどんどん机の上が荒れていくのがリアル……

 

ストーリーも面白かったんだけど、数ヶ所ちょっと納得いかないとこがあって、原作を読んだらわかるのかなってあらすじをざっとさらってみたら舞台版のストーリー原作と全然違ったー!笑 のでそういうもんなんだなって納得することにします。確かに原作の方がしっくりはくるんだけど、舞台としての華やかさとかを考えると脚本は正解だと思ったし。
ただ、どうしてもやっぱり「耄碌してしまった父親を元に戻したい」からの「人間の善と悪を分けられれば!」の流れはわからないんだよな……あの脚本が出来た当時、認知症なんかの精神的な病を発症するのは悪魔に精神を食われたからだとかそういう考えがあったんでしょうか。何かそういう文献とか知ってる方いたら教えてください。(わからなすぎてChatGPTに尋ねてしまったほどにわからん(なおChatGPTの答えは「明確な理由の説明がないから一般的な解釈しかわからん」でした。ですよねー! 一般的な解釈についてはなるほどなーと思いましたが同時にそれは公式の解釈ではなく人によって違うだろう、という見解もChatGPTと一致したので私の中に留めておきます←))

 

再演したらもっと観たいなあ!





3:ライオン・キング

いやまあ言いたいことはわかるがちょっととりあえず話を聞いてくれよ。

 

以前、まだミュージカルに露ほど興味もなかったころ、それでもそういうエンタメ系は元々好きだったので、3演目ほど劇団四季を観に行くチャンスをいただいたんですね。ただその時、楽しいと思えたのはリトル・マーメイドだけで(リトル・マーメイドは面白かった。海の底の表現半端なかったし、声が出ないって設定を心の声ってことで歌で表現するのかー! ってのが新鮮だった)、ライオン・キングも観たんですがイマイチぴんとこないまま終わってしまったんですよ。

 

で、ミュオタになった今観たらどう思うんだろうっていうのをずっと試してみたかったところ、「日付が空いたのに休演日とかが重なってて全然舞台がない」日があって、見たらライオン・キングだけがやってるしまだチケットあるし、だったのでこれはチャンスでは!? と思って観に行きました。ちなみに3演目のうちもうひとつは明確にあそこがなー! っていうのがわかっているのと今東京でやってないんで今はその時じゃないと思うんですけど、いつか挑戦してみたいですね。

 

というわけでこの忙しい3月にライオン・キングを観ました。
今観ると、やっぱり観方がわかってきたせいかリピートしたい! って程ではないけど楽しいなあ! って感情は湧きますね。あと四季独特の発声方法がちょっと苦手なんですけど、あれをやってるのに自然に聴かせる方々が何人かいてすげー! って思った。本当にプロなんだろうなあ。
ストーリーは単純明快ですけど、その分良かったなあ! で清々しい気分で終われる感じ。昔の私のもやもやにも一つ蹴りをつけることが出来ました。
ところでヤングシンバから大人シンバに変わる瞬間、前も少し笑ってしまった気がするんだけど、今観てもちょっと面白いって思ってしまうw 朝ドラとかの年代が進んだことによるキャスト交代を舞台にするとあんな感じになるんだなあ……w

 

幕間にロビーのあちらこちらで「ハクナマタタ!」って踊ってる子がいて微笑ましかったです。

 



4:マリー・キュリー

絶対好きな話だしキャストさんもちゃぴさんも上山さんも出てて夫婦役とか私得でしかないのに何で東京千穐楽しか日程が合わないの!? と発表の際キレた作品です←
RENTを取りすぎました。でも最推しを蹴ってこちらを入れる度胸はありませんでした。すみませんでした。

 

「ファクション・ミュージカル」、有り得たかもしれないもう一人のマリー・キュリーの物語、とわざわざ銘打たれているだけあって、史実として伝わっている彼女といい塩梅に離れているところがあったり、でも実はもしかしたら本当にこう考えていたけど史実として伝わったのは表面に見えていた今の記録なのかもしれない、と思わせる自然さが最高でした。歴史を適度に柔軟に想像して、「伝わっているものとは違うけど少しの匙加減で今伝わっている歴史に繋がるから、もしかしたらこうだったのかもしれないな」と思わせてくれる話はめちゃくちゃ好きなのです。

 

マリー・キュリーはそこら辺のフォローがめちゃくちゃしっかりできてて好感持てた。アメリカで実際ラジウムガールズ裁判になる前にフランスで揉み消された工場はもしかしたらあったのかもしれないし(ラストでルーベンはアメリカに渡っているし、アメリカのラジウムガールズが訴えを起こしたのはマリーの晩年の頃だ)マリーは本当はあんな風にラジウムの危険性を訴えていたけれど様々な圧力で揉み消されてしまったのかもしれない。もちろんそれは「もしも」の話なんだけれど、そこに繋がってもおかしくない、本当によく練られたお話しだなあと思いました。

 

タイトルが「マリー・キュリー」なのにもはっとしたんですよね。小さい頃図書室に置かれていた伝記の一つに「キュリー夫人」って書いてあって、どうしてこの人だけ夫人ってついてるんだろう? と疑問を抱きながらもそのまま通り過ぎてしまった記憶があるので。
劇中でもマリーが考え出したことを「ピエール・キュリーとその夫人」の功績として表彰されてしまうシーンがあるけれど、彼女はそういう時代にこんな偉業を成し遂げて、でも私はこのミュージカルを知るまで彼女がマリーという名前だったことすら知らなかったんだな、ということに気づいて、申し訳ないような気分になりました。マリー・キュリー。もう忘れない。
女性の地位、使い捨てにされる労働者たち、ラジウムの功罪、そういうことからも逃げないのに、単なる問題提起の物語になっていないストーリーがものすごいバランス。

 

マリーとピエールの関係性も大好きだなあと思いました。運命の人ってまさにこういう人たちのことなんだなって。だからこそ、葬儀の朝のシーンには泣きました。あれも「あったのかもしれない」シーンのひとつ。穏やかな役の上山さん初めて観たんですけれど笑、もっとああいう役でも観たいなあと思いました。いろんな役が出来る人なんだな。

 

マリーとアンヌの関係も好きだったなあ。元素周期表があんなに美しく見えたのも、元素周期表であんなに泣いたのも初めてです。

 

ねじ込んで観て本当に良かったけど、3月じゃなかったらもっとチケット増やしたかったー! なミュージカルの一つです。また再演やってくれないかな。

 



5:SPY×FAMILY

原作が好きです。アニメは途中まで見てます(見るのが嫌になったわけじゃなくて、続き物の映像作品見続けるのが激しく苦手なんですよね……)。
3月忙しすぎて入れるつもりなかったんだけど、FNS歌謡祭で増田アーニャが歌ってるとこ見たらクオリティが高すぎてもうこれは観ないと後悔するわ……と思って慌ててチケット取りました。まんまと策略にハマった……
Wキャストは森崎/唯月/増田/瀧澤の回。全く意識してなかったんですが、増田アーニャの東京楽でした。

 

いやあのごめんなさいこんな面白いとは思わなかった!
東宝が本気出して2.5次元舞台を作るとこうなるんだなってのをまざまざと見せられた気がしたし、出演者さんたちがとてもキャラとしてリアル。原作の笑いどころもうまく落とし込まれてて、帝国劇場でこんな笑う日が来ようとは。
原作があって出演者の姿まで作りこまれててさあ原作を再現するよ! と見た目でいかにも主張しているような2.5次元舞台は、あまりにキャラがかけ離れていたりストーリーに改変が加えられてたりすると冷めてしまうんですが、本当にうまく原作をミュージカルに落とし込んで、しかもたぶん初見の人にもわかりやすくなっていたと思う。
そのせいで第一の目的であるイーデン校に入学できた! けど入学式までたどり着かずに終わってしまったけど、あの後やると子役をめちゃくちゃ連れてこなくてはいけなくてあまり現実的ではないのでそこら辺もいい落としどころだったなあと思います。平和な帝国劇場素晴らしい。登場人物スパイと殺し屋と秘密警察とその関係者たちだけど。

 

アーニャをオーディションで決める、と聞いた際にはあまり期待していなかったのですが、さすが勝ち抜いてきた子たちだけあってむちゃくちゃアーニャだし度胸あるしすごい……と思いました。あとアクションの吹き替えがある舞台って初めて見ましたが、そのおかげでヨルさんのアクションめちゃくちゃ格好良かったです。もちろん簡単なアクションは唯月さんご本人がやってらしてこれも格好良かった。自分は絶対二枚目の顔を崩さないのに周りに振り回されて客席に笑いを振りまく森崎ロイドも最高。あとスーパー朝夏まなとタイムマジでスーパー朝夏まなとタイムだったしそれでいてストーリーの進行を妨げてないのもすごい。
考えてみると、今まで東宝主催で私が観た中で完全に虚無ったミュージカルってないのですよね。合わなかった、というのはあるにせよ。もしかしたら私が知らないだけで存在するのかもしれないけど、個人的に東宝への演目の選び方・作り方への信頼感が上がったミュージカルでした。

 

Wキャストはフォージャー家、特に大人2人をどうしてもこの組み合わせで観たくて、あとはFNSで観たのが増田アーニャだったのでこの回を選びましたが、カーテンコールの挨拶動画とか見て他のアーニャも見たくなった……謙信アーニャばり観てえし他のアーニャも絶対いいやつじゃんこれ……15分くらい本気で博多座に行く予定を考えてしまい「ムーランルージュがあるでしょ!」って何とか自分を抑えました。千穐楽の配信は観たいです。円盤は迷っています。

 

帝国劇場はいつも荘厳なミュージカルか某事務所の催し物的舞台やってるイメージですけど、休館に向けて、今まで観なかった層にも帝国劇場の存在を知らしめようとしているのかな、とは思いました。休館の間にミュージカルファンも入れ替わってるかもしれませんものね。
なんかこんな楽しい演目を、帝国劇場で観る贅沢を享受できて良かったなあと思います。ただ、1階A席は私には少し見辛かったです……後ろのお子さんちゃんと見えてたかな大丈夫かな……かさ上げのクッションはもらってたけど。





6:太平洋序曲

最初にもう一度言っておきますが、感想がめちゃくちゃマイナスなのでそれに耐えられる人だけこの項を読んでください。耐えられない人は<ここを押せば次のジェーン・エアの感想に飛べます>。



Wキャストは山本/海宝/ウエンツ。カーテンコールで前楽でWの方々の東京楽だと知りました(またか)

 

舞台美術はとても綺麗でした。屏風みたいな仕切りとか、丸くくりぬかれた後ろの壁とか。でも私基本舞台美術は良かったからまあよし! はならない人なので。

 

昔ミュージカルが苦手な理由の一つに、「歌ってる間話が進まないから」ってのがあったんですね。でもそれって話が進んでないように思えても登場人物の心情を歌ってたり、情景を表現したりしてるんだ、と思えるようになってからはミュージカルが楽しめるようになったんですけど、まさかこの期に及んで「歌ってる間全く話が進まない歌」に出会うとは思わなかった。苦痛すぎて、席が通路脇だったらたぶんあの曲の途中で帰ってたと思う。それくらい苦痛だった。木の上から見たからなんやねん。
神奈川のシーンも本当に苦痛でした。必要なシーンなのはわかるけど、それだけの尺取る???一幕物やで?????

 

あと私が気持ち悪くなってしまったのが、「将軍と老中を女性が演じていたこと」。ただ演じているだけならジェンダーの垣根を超えて役が出来るのっていいね、と素直に思えてたんですが、あれ結局外国に言いくるめられてしまう立場の弱い存在を女性が演じてたってことですよね。別にフェミニストとかじゃないんですけど、鎌倉殿の13人の政子のセリフを頭に思い浮かべてしまった。あれはわざと言っているなら、だったけど。わざとやっているなら。

 

極めつけは、いや江戸時代に将軍が斬り殺されたらいくら何でも大事件になるだろ、ってところ。我慢のメーターが振り切れました。(あとであれは桜田門外の変を外国人にわかりやすいように改変したんだ、という説を見かけましたが、そうだよね外国産のミュージカルだもんね、でもここ日本なんだ。)
たぶん再演されても、推しが出ない限り観ないと思います。つまらないを通り越して苦痛でした。

 

ただ、出演者の皆さんは良かったですね。本当に。だから余計に惜しい。山本さんの、アクシデントを笑いに変えてしまう狂言回しのスキル良かったし、ウエンツくんと海宝さんの歌のやり取りのデュエットも……まあ、あれもあれ以上長かったらキレてましたけど← 内容はちゃんとあったし、後半考えが逆転していくところに繋がっていくのが切なくて良かったです。(ただ実在の人物の人生をあそこまで改変するなよとは思った。途中ドラマチックにしようといろいろ捏造されてるエリザベートの人生すら彼女のポリシーや死んだ日や死に方はちゃんと歴史と辻褄合ってるんやで!?)あと皆さん歌うまでとても良かった。ただソンドハイムさんの曲の良さがストーリーのいらいらにかき消されてよくわかんなかったので今度はもっと別の演目で聞きたいです。最後のどんでん返しのような舞台のセットの変化の様、あれも意味があるんだろうなあと思うし演目によってはうわあ、と感動してたと思うんですがそれまでに疲れすぎてもう何も感じなかった。

 

まあでも気になっていたは気になっていたので、観たことは後悔してないです。再演があってもよほどのことが無ければ観ないだけで。

 

ここの感想飛ばした人のために少し多めに行空けますね。









7:ジェーン・エア(配信)

現地ではないんですけれど「観た作品」として含めたかったので。キャスト聞いた瞬間に「あっダメです取れないです」で諦めた作品なので、配信あって嬉しかった……
屋比久ジェーン回を観ました。

 

導入のナレーションが私の苦手な部類のストレート舞台みたいな感じだったのであれっ大丈夫かな……? と思ったんですが杞憂で、そういうシーンは本当に物語のアクセントのような最小限だったのでむしろ良かったです。セットも凝ってて(配信だと上演前に舞台セットの隅々を色々見せてくれて楽しかった)、あと舞台上でもお客さんが観てるって形が面白かった。


内容的にはあしながおじさんはいなかったけど救いだけを遺して逝ってしまった友人を思い続けて自分で道を切り開く少女のダディロングレッグズだな! と思うとすんなり理解できた。井上さんだし(……)ジルーシャもですけど、ジェーンもあの時代に自分の信じる道を、ジルーシャの武器は才能でしたけど、ジェーンは慈愛をもって切り拓いていこうという姿勢がとても力強くて良かったです。特にジルーシャの武器は最初から備わっているものだったけれど、ジェーンはまず自分が変われたからこそのその後の道なんだなあ、というのがとても良いなあと。最初は超ブラックな環境で大丈夫か……? って思ったけど家庭教師となった先の家は打って変わってホワイトでよかったし。主人のご夫婦以外は。
ロチェスターが何であんなでっかい秘密を抱えたままジェーンと結婚しようとしてたのかは謎ですけど(今でも犯罪だよお前)、ジャーヴィー坊ちゃまと違って最初っからジェーンのことめちゃくちゃ欲しがってるの隠さないのも良かったですね。いやダディロングレッグズと比較するな。(ジャーヴィー坊ちゃまのツンデレ具合も好きです)

 

屋比久さん、n2nで観たぶりだったので、今回は基本的に静かな曲が多い印象で、それでもしっかり歌い上げられててやっぱ好きだわ……となりました。また劇場で拝見したいなあ。萌音ヘレンも登場シーンが少ないながらも、その後の話の展開にはなくてはならないめちゃくちゃ重要な役を慈愛たっぷりで演じられていてとてもよかったです。ダディの亡霊が私にまだ憑りついてなければ萌音ジェーンも観たかった(※坂本真綾さんのファンなのでちょっとまだ井上×萌音ペアを実際見ることに抵抗があるという……萌音ちゃん自身はとっても好きなんだけど……)

 

再演があったら現地まで観に行くか? と聞かれるとどうだろう……となるんですけど、それでも見た後で心にあったかいものがともるような、良い舞台でした。




まとめです。

 

この他にもいろいろ上演していてもう全部拾いきれてないので結局何作品3月に東京で上演があったのかわかんない笑 しかも上記に加えて、推しがやたらイベントぶちこんできたのでほぼ毎日出かけてるし有給休暇はガンガン減っていくし、みたいなすさまじい1ヶ月でした。
まあでも楽しかったな! おそらくここまでいろいろと走り回ることも今後そうないかと思うので、そんな時期があってもいいよね、という感じだったので、ここに記録しておきます。たくさんの良い作品が観られたので、今年もこの調子でどんどんいい作品が観られるとよいですね。私はムーラン・ルージュ! にいろいろ吸われてあんま数見られなさそうだけど←

 

ここまで読んでくださった方お疲れ様でした。お互い今後も楽しいミュージカル観劇が出来るといいですね。とりあえず今度3月無事に乗り切りましたってお礼をしに神社に行ってこようと思います笑